読書 実見・江戸の暮らし

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いやぁ、グイグイ引き込まれるほど面白かった!

歴史の本にはなかなか出て来ない庶民の生活を、実にリアルに分かりやすく描いている

著者は江戸時代の生活を描いた絵を数千枚も所有していて、その絵の中に現れた庶民生活をこまめに拾っているので、文献資料だけに頼った歴史家よりずっと現実感のある描写が可能になっている

歴史書の面白さは、説明力より描写力にあるように思う

著者は江戸時代をテーマにした小説家で、1933年生まれの86歳

著者の子どものころの庶民の生活は、現在よりも江戸時代に近かったようなところもあり、最近80年ほどで、日本人の生活スタイルが激変したことがよく分かる

特に面白かったのは、江戸時代の旧暦(太陰太陽暦)と、明治以降の新暦(グレゴリオ暦)の違いで、これほど分かりやすい説明は他に無さそう

歴史の本を読む楽しさは、現在とは異なる時代精神に触れることだと思い、そのために最近は中世史関係を多く読んでいるのだが、わずか200年ほど前の日本でも、これだけ違う生活があって、それなりに合理的に動いていたことが分かって、非常に楽しむことが出来た

(^_^;)

 

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