昨年8月に公開され、国内興行収入が250億円を突破する歴史的大ヒット作となった新海誠監督のアニメーション映画『君の名は。』が来年1月3日(21:00~)にテレビ朝日系で地上波初放送されることが発表された。
2016年の興行収入1位、そして日本映画史上歴代2位という大記録を打ち立て社会現象にもなった。
あの「シン・ゴジラ」をしのいだ
大ヒット作です (^_^;)
主人公は、田舎暮らしの女子高校生・三葉(声・上白石萌音)と、東京に住む男子高校生・瀧(声・神木隆之介)。
出会うはずのない2人は夢の中で互いの身体が“入れ替わる”という不思議な体験を繰り返すうち、いつしか恋に落ちていく。
映画の音楽を担当したRADWIMPSの楽曲「前前前世」も大ヒット、さらにハリウッドでの実写映画化も決定するなど、その人気は国内にとどまることなく、全世界で旋風を巻き起こした。
地上波初放送にあたり、新海監督もコメントを寄せた。
「地上波のゴールデンタイムに自分の作った映画を観ていただけるなんて、これまで想像したことがありませんでした。でも、自分が子どもの頃はテレビで観る映画はとても楽しみでしたし、そこでしか知ることができなかったものもたくさんありました。そういう意味では、自分が子ども時代に受け取ったものを、今度は自分が違う世代の方たちに届けることができるようになったのだなと思えて、とてもうれしいですね。ようやく自分が大人になれたような、そんな幸せな気持ちを感じます」と喜んだ。
一方で「みなさんがこの作品をどんなふうに観てくださるのか、少し緊張も感じます」と不安も口に。それでも「映画は自分でチケットを買って観に行く、とても能動的なメディアだと思うのですが、テレビはもっとカジュアルで暮らしの場にある存在ですし、どんなふうに観ていただけるのか、とても興味深いですね。でも、想像もつかないほど多くの方々が、想像もしていなかったぐらいこの作品を好きになってくれるかもしれないと思うと、未知の視聴者との出逢いが楽しみですし、何が起きるのかちょっとドキドキしています」」と胸を躍らせた。
『君の名は。』を視聴したことがない人に向けては「この『君の名は。』はひとりで観ていただいても、大切な誰かと2人で観ていただいても、ご家族揃って観ていただいても、それぞれに何か大事なものを見つけてもらえる作品だと思っています」と説明。そして、「新年の放送では同じ時間に何十万人、何百万人の人が観るので、いろいろな感情が同じ瞬間に起きる…。そんなにも多くの人と作品を共に楽しむのは、繰り返し映画を観た方にとっても初めての経験だと思うので、“同時代感”、“リアルタイム感”みたいなものを楽しんでいただければ。僕もそれを楽しみたいと思います」と呼びかけた。
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テレビ朝日では、来年1月3日(21:00~)に新海誠監督の映画『君の名は。』(2016年)を地上波初放送(※全国ネット)するのに併せて、ほかの4つの新海監督作品を放送する。
1月1日(深0:20~4:00※関東ローカル)に『秒速5センチメートル』(07年)、『星を追う子ども』(11年)、同2日(深1:05~4:00※関東ローカル)に『言の葉の庭』(13年)、『雲のむこう、約束の場所』(04年)。すべて”本編ノーカット版”となる。
初の長編劇場アニメーションとして集団制作に挑み、『毎日映画コンクール・アニメーション映画賞』に輝いた『雲のむこう、約束の場所』、単館上映ながら異例のロングランを記録した連作短編アニメーション『秒速5センチメートル』、冒険ファンタジーに挑んだ意欲作『星を追う子ども』、”デジタル時代の映像文学”と評されるほど美しい映像が胸を打つ『言の葉の庭』。
国立の美術館で、現役アニメーション監督の名を冠した初の展覧会として、東京・六本木の国立新美術館で開催されている『新海誠展』(~12月18日)も話題の新海監督。
緻密で美しい風景描写、そして出会いとすれ違いによって揺れ動く男女の繊細な心情を完成度の高い物語にのせて鮮やかに描き出すことに定評がある。
記録的大ヒットとなった最新作『君の名は。』につながる4作品を通して、監督の創作の軌跡を振り返る。