▲2008年9月16日の日経新聞
リーマン・ショックから10年、投資家たちは警戒感を強めています。
この次に相場の暴落が起きるとなると、その規模は前回をはるかに超える可能性があります。
国内では2008年に起きた世界的な金融危機をすっかり「リーマン・ショック」と名付けて、その名が定着してしまった感があります。
世界的に見てリーマン・ショックと呼ぶのはなぜか日本だけで、欧米では世界金融危機として認識されています。
国内では2008年に起きた世界的な金融危機をすっかり「リーマン・ショック」と名付けて、その名が定着してしまった感があります。
世界的に見てリーマン・ショックと呼ぶのはなぜか日本だけで、欧米では世界金融危機として認識されています。
多くの金融機関が打ちのめされたわけですから、単にリーマンの問題だけではなかったという評価が根強いためなのだろうと思います。
リーマン・ショックで 会社が倒産したら
サラリーマン・ショック! (;´Д`)
まあ名前はともあれ、ことの発端は購買力のない人間を相手にサブプライムローンで大量に住宅を販売し、そのジャンク債を細かく刻んで加工しなおすことで「トリプルAの債券」に仕立てて販売することで、リスクを他人に押し付けてしまうという恐るべき債券販売の手口でした。
当初問題が起きてからも、どれだけの損害になるのか、だれが損害を被るのか、さっぱりわからないまま問題発覚から1年以上も経過。
結局、リーマンブラザーズの破綻がきっかけとなって相場の大暴落を示現することになったのは記憶に新しいところです。
各メディアではこの時期、リーマン・ショックの再来はあるのかといった特集記事を掲載しています。
金融市場で長く売買をしてこれまでにもいくつもの暴落を経験しているレガシーな投資家層は当然、10年に一度は必ず米国市場を襲う相場の大暴落にかなり神経質になっているようです。
相場の暴落後に買いに出て逆張りで大きな利益を収めてきたウォーレン・バフェットも、保有株式を売却して現金保有比率を急激に高めて相場下落に備えているといいます。
しかし、この次に相場の暴落が起きるとなると、2000年以降に起こった過去2回のケースとはかなり異なる風景が広かるリスクが高く、その規模は前回をはるかに超える可能性すら出てきているといえます。
今後に起きるであろう相場の暴落は、中央銀行が主導で人工的に値付けをおこなってきた相場の過剰流動性の終焉、巻き戻しとなります。
2000年の「ITバブル崩壊」、2008年の「不動産バブル崩壊」といった特定のセクターだけを起因としたバブル崩壊とはまったく異質の、「全資本市場バブル崩壊」につながるリスクが極めて高くなっています。
恐らく我々が20世紀から経験してきた相場の暴落の中では、もっとも破壊力のあるものに遭遇することになる点が心配されます。
足元の相場は、最小の市場参加者によって行われたあらゆる資本市場を巻き込む中央銀行主導バブル相場です。
果たしてこれが崩壊することになった場合、誰が救世主になるのかという問題も気になるところです。
正直なところ、中銀バブルの崩壊は中銀自ら救済しない限りは、誰にも再生不能ではないかとも思われます。
果たして救済策というものが正しく履行できるのか。かなりの不安が残ります。
2008年のサブプライムローンに端を発するバブル崩壊と、足元の状況で大きな違いがあるとすれば、市場のプレーヤーが劇的に変化しているということが挙げられます。
まず、ここ10年近くまったく暴落を知らず、2008年の金融危機すら経験していない米国のミレニアル世代は、相場が下がれば押し目とばかり買い向かい、とにかく太く短く生きて年末にどっさりボーナスを得ることだけに集中しています。
仮に暴落が起きてもどうせ会社の金の損失に過ぎず、職を失っても暴落で刑事処罰の対象になることはないと相当に割り切って相場に向き合っていますから、高値警戒感といったものは一切持ち合わせておらず、行けるところまで行こうとしている点が非常に不気味な存在といえます。
しかも、それに輪をかける存在となっているのがAIを実装したアルゴリズムによる売買です。
こちらも、人間が行う裁量取引であれば高値から買いあがる警戒感といったものが少なからず出るはずなのに、テクニカル的にチャートに買いシグナルが出れば猛然とトレンドフォローで買いあがるという力を持っています。
しかし、この手の機械的な売買は相場が反転して大きく下げ始めますと、今度は下げのトレンドにもついていくことになりますから、想像以上に相場の下落の加速に寄与することになり、フラッシュクラッシュ的な暴落に加担するリスクが高まります。
すでに今年2月にも、同様の流動性パニック相場が米株市場で垣間見られました。
現状のマーケットで暴落が起きれば、サーキットブレーカーが発動されても、かなり激しい下落が広範囲の資本市場で見られるという恐ろしい場面に遭遇することになるのではないでしょうか。
日本でも公開になったマイケルルイスの著作に基づく映画『ビッグショート(邦題はマネーショート)』でも紹介されていますが、サブプライムローンの問題がどうもおかしいと気が付いた主人公たちが相場をショートしはじめてから本当に大暴落が起きるまでには、実に1年半もの時間がかかっています。
その間、ショートを維持するために追証すら求められて大変な目にあっていたことが描かれています。
つまり、ここからは暴落の可能性があると思っても、ショートポジションを持ち続けるというのは至難の業であり、事実上不可能に近いこともしっかり理解しておかなくてはなりません。
きっちり10年で定期的に暴落が訪れるならこんなにわかりやすいことはありませんが、どうもここからは危なそうだということが察知できたとしても、暴落で一山儲けるというのは相当難しいことだという点はしっかり認識しておきたいところです。
当メルマガで「危ないのでは?」と言い出してからすでに2年以上の歳月が経過していますが、逆にここまで何も調整が入らなかったことから、さらにリスクは高まっていると考えられます。
各メディアではこの時期、リーマン・ショックの再来はあるのかといった特集記事を掲載しています。
金融市場で長く売買をしてこれまでにもいくつもの暴落を経験しているレガシーな投資家層は当然、10年に一度は必ず米国市場を襲う相場の大暴落にかなり神経質になっているようです。
相場の暴落後に買いに出て逆張りで大きな利益を収めてきたウォーレン・バフェットも、保有株式を売却して現金保有比率を急激に高めて相場下落に備えているといいます。
しかし、この次に相場の暴落が起きるとなると、2000年以降に起こった過去2回のケースとはかなり異なる風景が広かるリスクが高く、その規模は前回をはるかに超える可能性すら出てきているといえます。
今後に起きるであろう相場の暴落は、中央銀行が主導で人工的に値付けをおこなってきた相場の過剰流動性の終焉、巻き戻しとなります。
2000年の「ITバブル崩壊」、2008年の「不動産バブル崩壊」といった特定のセクターだけを起因としたバブル崩壊とはまったく異質の、「全資本市場バブル崩壊」につながるリスクが極めて高くなっています。
恐らく我々が20世紀から経験してきた相場の暴落の中では、もっとも破壊力のあるものに遭遇することになる点が心配されます。
足元の相場は、最小の市場参加者によって行われたあらゆる資本市場を巻き込む中央銀行主導バブル相場です。
果たしてこれが崩壊することになった場合、誰が救世主になるのかという問題も気になるところです。
正直なところ、中銀バブルの崩壊は中銀自ら救済しない限りは、誰にも再生不能ではないかとも思われます。
果たして救済策というものが正しく履行できるのか。かなりの不安が残ります。
2008年のサブプライムローンに端を発するバブル崩壊と、足元の状況で大きな違いがあるとすれば、市場のプレーヤーが劇的に変化しているということが挙げられます。
まず、ここ10年近くまったく暴落を知らず、2008年の金融危機すら経験していない米国のミレニアル世代は、相場が下がれば押し目とばかり買い向かい、とにかく太く短く生きて年末にどっさりボーナスを得ることだけに集中しています。
仮に暴落が起きてもどうせ会社の金の損失に過ぎず、職を失っても暴落で刑事処罰の対象になることはないと相当に割り切って相場に向き合っていますから、高値警戒感といったものは一切持ち合わせておらず、行けるところまで行こうとしている点が非常に不気味な存在といえます。
しかも、それに輪をかける存在となっているのがAIを実装したアルゴリズムによる売買です。
こちらも、人間が行う裁量取引であれば高値から買いあがる警戒感といったものが少なからず出るはずなのに、テクニカル的にチャートに買いシグナルが出れば猛然とトレンドフォローで買いあがるという力を持っています。
しかし、この手の機械的な売買は相場が反転して大きく下げ始めますと、今度は下げのトレンドにもついていくことになりますから、想像以上に相場の下落の加速に寄与することになり、フラッシュクラッシュ的な暴落に加担するリスクが高まります。
すでに今年2月にも、同様の流動性パニック相場が米株市場で垣間見られました。
現状のマーケットで暴落が起きれば、サーキットブレーカーが発動されても、かなり激しい下落が広範囲の資本市場で見られるという恐ろしい場面に遭遇することになるのではないでしょうか。
日本でも公開になったマイケルルイスの著作に基づく映画『ビッグショート(邦題はマネーショート)』でも紹介されていますが、サブプライムローンの問題がどうもおかしいと気が付いた主人公たちが相場をショートしはじめてから本当に大暴落が起きるまでには、実に1年半もの時間がかかっています。
その間、ショートを維持するために追証すら求められて大変な目にあっていたことが描かれています。
つまり、ここからは暴落の可能性があると思っても、ショートポジションを持ち続けるというのは至難の業であり、事実上不可能に近いこともしっかり理解しておかなくてはなりません。
きっちり10年で定期的に暴落が訪れるならこんなにわかりやすいことはありませんが、どうもここからは危なそうだということが察知できたとしても、暴落で一山儲けるというのは相当難しいことだという点はしっかり認識しておきたいところです。
当メルマガで「危ないのでは?」と言い出してからすでに2年以上の歳月が経過していますが、逆にここまで何も調整が入らなかったことから、さらにリスクは高まっていると考えられます。