もうすぐ春ですね~♪
春眠暁を覚えず 処処啼鳥を聞く
春はとてもとても眠い季節です
そして同じくらい秋も眠い季節です
さらに夏と冬も眠い季節です (^_^;)
1日24時間という限られた時間の中で、やらなければいけないことが山積している。
だから、睡眠時間を犠牲にするのはやむをえない。
とかく日本人は、そう考えがちです。
もともと日本人の場合、睡眠時間を削って何かに励むことを「美徳」のように捉え、「寝る間も惜しんで」仕事や勉強をすることが必要だ、というメンタリティが根づいてしまっているのでしょう。
しかし、それが逆に、体調をガタガタにするだけでなく、仕事の成果さえも台無しにしてしまっていたとしたら……。
「睡眠負債」は取り返しのつかない結果をもたらしかねません。
健康も維持しながら、仕事で成果を上げるために最適な睡眠時間とは?
スタンフォード大学睡眠生体リズム研究所(SCNL)の西野精治所長が、近著
から世界各国の研究結果をもとに解説します。
「睡眠負債(sleep debt)」という表現を用いて、積み重なる睡眠不足に警鐘を鳴らしはじめたのは、アメリカ人のウィリアム・C・デメント教授です。
私も籍を置くスタンフォード大学睡眠生体リズム研究所の創設者で、90歳を超えられた今もご健在。
今日の睡眠研究を牽引してこられた第一人者です。
レム睡眠を発見したシカゴ大学のクライトマン研究チームのひとりでもあり、急速眼球運動のある睡眠のことを「レム睡眠」と呼びはじめたのも、デメント教授でした。
「ヒトは一定の睡眠時間を必要としており、それより睡眠時間が短ければ、足りない分がたまる。つまり眠りの借金が生じる」
これを「sleep debt」と呼び、
「借金がたまると、脳や身体にさまざまな機能劣化が見られる。睡眠不足は危険である」
と呼びかけたのです。1990年代のことです。
アメリカでも、日本と同じように「睡眠不足(sleep insufficiency)」という言葉は一般によく使われています。
では、睡眠不足と睡眠負債はどう違うのか。
いうなれば、「手持ちのお金が足りず、借りをつくるものの、すぐに返済できる状態」が「不足」、「借金に次ぐ借金で、借りがどんどんふくらみ、返すあてもなく、にっちもさっちもいかなくなる」のが「負債」。
こう考えると違いがわかりやすいでしょう。