読書 中世ヨーロッパ
前回読んだのが河出書房版、今回は中央公論社版の世界史シリーズ
堀米庸三氏が前3分の2、木村尚三郎氏が後3分の1という共著
堀米氏はいかにも学者っぽい固い文章、木村氏はそれに比べるとシロウト向けの柔らかい文章
時代差もあるのかな(堀米氏は木村氏より17歳年上)
中世前半、蒔いた種子の2倍程度の収穫しかなかったから、収穫の半分は来年に蒔く種子として残す必要があり、それまで食べたらオシマイ
そこに封建領主による収奪、戦乱、盗賊、天候不順、洪水、ペストの流行、最後には魔女狩りなど、ありとあらゆる災難が降りかかっていた
現代にもこれらの災難はあるけど、社会の豊かさがまるで違うから、災難に遭うと人間は虫けらのように、コロコロと死んでいく
現在から見たら地獄のような厳しい世界で生きていくには、心の拠り所としての宗教が、絶対に必要だったろうね
中世はほぼ1000年もあるが、変化の決め手は農業生産力の向上
生産余力が出来て、ようやく時代のうねりが近代に向けて動き出した
(^_^;)