読書 日本の誕生
本書の序章は「それでは憶良がかわいそうだ」となっている
これは、山上憶良の歌「いざ子ども、早く日本へ・・・」の日本という語の読みが「やまと」となっている通説への反論
このとき憶良は遣唐使の一員として、「日本」という呼称を唐に認めさせるために努力していた
それが成功し、これから帰国しようという祝いの宴で読まれた歌であるから、わざわざ憶良が「日本」と表記したことを考えれば、「やまと」ではなく「にっぽん(にほん)」と読んでやらなければ気の毒だという
「日本」という言葉や概念は、余りにも分かり切ったものとして日常的に使っているが、その成り立ちの過程を、主に古代史の中で明らかにしようとしている
もちろん、単なる読み方だけでなく、日本という国家意識、日本人という民族意識が成立していく過程を歴史の中で追っている
(^_^;)
かわいそうな山上憶良→