ネコは「カワイイ」を武器に
人間を奴隷化することに
成功しました
(^_^;)
ネコは見た目や動きだけでなく「声」もチャームポイントのひとつ。
この鳴き声はネコ同士のコミュニケーションにはあまり使われていません。
ネコは人間のためだけに、特別な鳴き声をあげています。
その理由について、動物の行動に関する専門家であるジョン・ライト氏が解説しています。
Why do cats meow? | Live Science
https://www.livescience.com/why-cats-meow.html
子ネコは母親の注意を引くために鳴き声をあげますが、大人のネコ同士はコミュニケーションをとるために鳴き声を使うことは少ないそうです。
ネコが人間相手にだけニャーと鳴く理由について、専門家であるライト氏は「人間の家畜となったことが原因」と説明しています。
過去9000年間に存在した200匹以上のネコのDNA調査では、「人間と共に暮らすネコ」が初めて誕生したのは紀元前8000年頃の肥沃な三日月地帯(→)。
肥沃な三日月地帯は人類が初めて農耕を行った地域。
農耕によって得られた穀物をネズミが食べるので、これを駆除したいという必要が生じました。
ネコはネズミ除けになるので、人間とネコの互恵関係が結ばれた結果、自然と「ネコの家畜化」が進んだと結論付けています。
このように家畜化される以前のネコは、野生の中で単独で暮らす生き物で、同種とめったに出会うことはなかったと考えられています。
そのため、当時のネコはお互いに出会った状態でしか使えない「鳴き声」よりも、お互いに出会うことなく使える「マーキング」というコミュニケーション手段を主に使っていたとのこと。
現代のネコのコミュニケーションにおいても、体をスリスリしたり排尿したりして匂いを残すマーキングが主要な地位を占めていいます。
ネコ同士では、嗅覚を使ったほうが効率的なので、声を使う理由が存在しません。
しかし、人間はネコほど嗅覚が発達していません。
こうしたことから、ネコは人間相手には鳴き声を使ったほうが、エサなどの望むモノが得られる可能性が高いと学習したとライト氏は語っています。
ネコ同士→匂いでコミュニケーション
相手が人間→鳴き声でコミュニケーション
さらに、人間のペットとして飼われるネコは、人間と暮らすうちに「人間に対して鳴き声をあげる」という行為を覚えるという研究結果も2011年に発表されています。
この研究は野良ネコと飼いネコの鳴き声について調査することで、
野良ネコは「人間や人形、犬などに対して無差別にうなり声をあげる」
飼いネコは「人間相手の場合でしか鳴き声をあげず、人間相手の場合はうなり声ではなくニャーと鳴く上、鳴く頻度も高い」
ことを確認し、「人間と暮らすことで、鳴き声で人間の注意を引くことを学習している可能性がある」と結論付けています。