福岡の歴史ばかり読んできたので、現代の福岡も読んでみました
雑誌BRUTUS特別編集号(2018年7月発行)です
おいしいお店と個性的なショップの紹介がほとんどですが、ところどころに「福岡愛」を自認する人のエッセイが混じっています
都市機能がコンパクトにまとまっていて、しかも田舎くさくなく、住むには最高!ということのようです
(^_^;)
福岡の歴史ばかり読んできたので、現代の福岡も読んでみました
雑誌BRUTUS特別編集号(2018年7月発行)です
おいしいお店と個性的なショップの紹介がほとんどですが、ところどころに「福岡愛」を自認する人のエッセイが混じっています
都市機能がコンパクトにまとまっていて、しかも田舎くさくなく、住むには最高!ということのようです
(^_^;)
漫画家のつげ義春が旅に出る時に読んでいた旅ガイド
旅ガイドと言うより、かなり学問的な地理の本で、各県の自然、歴史、経済、社会などが詳しく書いてある
欧米で出版されてる旅ガイド(ミシュランとかロンリープラネットとか)は、歴史や社会についての詳しい説明があるのに、日本の旅ガイドは、どこのお店が美味しいとか、どこのお土産がカワイイとかに特化していて、イマイチ物足りない
本書は昭和36年(1961年)に出た古い本なので、高度成長期より前の「古き良き日本」を感じることが出来ます
ヤフオクで激安で買いました
大判で400ページもあるので、今日は福岡県を読みました
(^_^;)
▼炭を運ぶ人たち 今の中国奥地みたい ((((;゚д゚))))
▼まだ集塵装置も無い時代の煙突
▼八幡製鉄所の高炉
福岡県の県民性や方言、食習慣などを説明したマンガ
東京で働く神奈川県民の男子が、九州支店に出張して、そこで働いていた大野城市出身のカノジョに一目ぼれし、遠距離恋愛の末に結婚するという設定
当然、関東と九州の習慣の違いで盛り上がります
女の子の博多弁は、日本一カワイイと有名です
テレビの漫才はほとんど関西弁だし、そもそも関西人は東京でも関西弁で押し通すから、たいてい分かる
それに比べると博多弁は東京人にはちょっと距離がある
本書の中にある福岡県の難読地名問題、20問くらいあったけど、一つも読めなかった
(^_^;)
これまで読んできた反藤原史観による古代史疑問点を一覧表にしたような本
73個の論点について、それぞれ通説への疑問点(謎)と、反藤原史観に基づく解答らしきものを提示している
この解答らしきものを組み立てれば、反藤原史観による古代通史を描けるのだが、それは読者の楽しみとして、とっておいてる感じ
よく図書館の推理小説の本で、しばらく読んだあたりで「犯人はこいつだ」と書き込んであるイタズラがあるらしいですけど、いきなり犯人を明らかにしちゃっては、推理小説の楽しみが消えますからね
逆に、最初に本書を読めば、読者は更に個々の論点を突っ込みたくなって、それぞれに該当する本を買って、反藤原史観の世界に引きづりこまれていく可能性大
歴史書の売り方としては、上手なマーケティングかもしれません
(^_^;)
福岡と佐賀の間に吉野ケ里遺跡というのがある
1980年代に工業団地の造成で地面を掘り返したら、弥生時代の巨大な遺跡、おそらく当時のクニが現れた
邪馬台国が見つかった!?ということで、当時はマスコミでも大きく取り上げ、毎日1万人以上の見学者が訪れた
周囲に深さ2~3メートルの堀を設けて城のように固めた、日本には珍しい城塞国家で、当時が古代の戦国時代(倭国大乱)であったことが分かる
遺跡内の墓からは、戦闘で傷ついたと思われる遺骨が数多く見つかっている
結局、邪馬台国ではないという結論になったが、50ヘクタールもある巨大遺跡は、今では吉野ケ里遺跡記念公園として整備されている
本書は、1989年に行われた歴史学者6人によるシンポジウムをまとめたもの
一般向けの公開討論なので、学会での討論に比べると穏やかなものだとは思うが、邪馬台国の場所についての議論にも関わるので、かなり熱っぽい議論になっている
(^_^;)
日本の古代史の原点である古事記を読もうと思うのだが、原文はもとより現代語訳でも読みにくいので、まずマンガから
世界からマンガの国と見られている日本では、多くの古典がマンガ化されている
横山光輝「三国志」全60巻などという超大作もある
古事記は江戸時代初めまでは偽書とされていた
本居宣長が慎重な考証によって偽書ではないことを論証し、日本書紀とならぶ古代史の正典となった
その神話編には荒唐無稽な話が多い
戦前は皇国史観から全て真実として教育したが、戦後はその反動で、すべてウソ話として歴史学会でも無視してきた
しかし高度成長期に日本中で道路やビルを建設し、地面を掘ってみたら古代の遺跡が次々に見つかり、それらが古代神話を微妙に反映していることが明らかになった
そんな訳で、今では何らかの史実を、神話の中に仮託していると考えられている
その「何らかの史実」を、推理小説にように探るのが、古代史最大の楽しみです
(^_^;)
大分県竹田氏にある豊後岡城の歴史をまとめたマンガ
源義経が活躍したころから明治維新に至る、岡城の歴史をうまくまとめてある
岡城は、難攻不落の名城として有名だったが、明治維新で一時幕府方に付いた藩が明治新政府への恭順を示すために破壊され荒れ果てた
今は石垣だけが残っている
この竹田市で幼少期を過ごした滝廉太郎は、破壊された岡城をイメージして名曲「荒城の月」を作曲した
なお土井晩翠は仙台の青葉城をイメージして作詞したそうなので、九州と東北のコラボですね
(T_T)
これも古い(1969年発行)旅ガイドで、写真が高度成長期前の日本を写している
博多周辺には遺跡が多いので、古代史好きには楽しい
長崎はオランダ貿易で栄えた開放的な街だが、江戸幕府の天領で、しかも幕府が仁政をほどこしたので、享楽的な文化が栄えた
すぐ近くなのに、島原半島はキリシタンへの残酷な弾圧や、藩主による苛斂誅求で、まことに気の毒な歴史
佐賀は、鍋島藩による鎖国ならぬ「鎖藩」で半独立国だったせいもあり、非常に閉鎖的で、葉隠のような一種独特の文化を生んだ
葉隠が面白いのは、必要なら主君のために死ねと言いつつ、必要が無ければ人生は短いのだから、好きなことをして過ごせと言っているギャップ
しかも自分(山本常朝)は寝るのが好きだから、ひたすら寝て過ごすと言っている(猫みたい)
10/1から都民もGOTOが使えるようになるので、どこかへ行こうか考え中
(^_^;)
反藤原史観の旅ガイドとは違って、本書は多くの筆者の原稿の寄せ集めで、共通する史観のようなものは無い
毎日グラフの別冊なので、写真が多い
場所を筑紫(広く言えば九州全体、狭く言えば九州北部)に限って、古代史をテーマとしたシロウト向け数ページの文章や写真をゴチャゴチャ集めてある
やはり多数の筆者による共著というものは、全体を貫く一貫性もストーリーも無いので、イマイチ詰まらないなぁ、という印象
とりあえず最後まで読んだけどね
ホントにハズレの本なら、読書ノート書かないし、途中で読むのをやめる場合も多いです
(^_^;)
著者は都立松沢病院の精神科医
著者自身が前書きで「読後感は気分の悪いものになるであろう」と予言している
それは目が覚めたときに枕をひっくり返したら、枕の下に大きなムカデ(ゴキブリでもいい)を発見したような不快感だと著者は言っている
自殺、心中、自己破壊(肉体、精神)、殺人、死体損壊、放火、ストーカー等々、いろいろと常軌を逸した人々の、実にグロテスクな事例と、その背後にあるであろう「心の闇」が提示されている
しかも本書は、それらの人々の「心の闇」には、著者自身と共通のものがあるのだ、だからグロテスクに感じるのだと主張している
つまり、この本を読んでいる読者にも、共通のグロテスクな深層心理があるのだと暗に示唆している
シロアリに食い荒らされてボロボロになった家でも、崩壊する直前までは誰も気付かず、普通の家として見られている
人の心もこのようなもので、たとえ崩壊寸前であっても日常生活は普通に送れるのが、人間精神の「普通」なのだと著者は言う
そして、だから人の「心の闇」は恐ろしいのだと言う
その恐ろしさは、自分の心の中にも同じ闇が潜んでいることへの自覚によるようだ
副題にあるような、自虐指向とか破滅願望という言葉はよく目にするが、そのリアルな姿を見せつけられると、確かに余り気分の良いものではない
しかし、非常に興味を惹かれるのは、それが「他人事ではない」ことを深層心理が自覚しているからかもしれない
世の中には、猟奇的な事件を専門に扱っている雑誌や書籍が少なくないのも、そのせいだろう
最近でも、SNSにおける匿名の誹謗中傷にさらされていた最中に自殺した22歳のスポーツ選手(木村花さん、→)について、「だからSNSの無責任なコメントは法的に取り締まるべきだ」といった主張がなされている
別にSNSの誹謗中傷を擁護するつもりはないが、「誹謗中傷→自殺」という因果関係を当然のことのように報道しているマスコミの論調には、思考停止のようなものを感じる
人間とは、赤の他人からの誹謗中傷だけで自殺するほど、そんなに弱い生き物なのだろうか?
自殺という具体的な行動の背後には、周囲からは計り知れない「心の闇」や心理的に微妙なバランスがあり、それを多少でも理解するカギを、本書は含んでいる
こんなことを言えば、それは心の強い人間の暴論だ、などと鬼の首を取ったように非難(誹謗中傷)する「正義の人」が、ウジャウジャわいて出るのが予想されるけどね
とにかく現在の日本では、自分を被害者の立場に置けば「絶対善」であって、これに反論することは絶対に許されないような歪んだ空気があるように感じる
それは、被害者であることに対する依存症のようなものであると本書は指摘する
(^_^;)