2月20日の午前6時すぎ、川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)が遺体で見つかった事件で、殺人容疑で逮捕された少年3人のうち、17歳の少年の1人が「18歳の少年が上村さんを刺した」と供述していることが28日、捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、3人は否認している。無職の17歳の少年は「現場で上村さんが血を流して倒れているのを見た」と説明している。職業不詳の17歳の少年は「現場近くにいたが、現場に向かったのは(逮捕された)18歳と17歳の少年、上村さんの3人で、何があったか俺は知らない」と供述しているという。 一方、18歳の少年が事件前、酒に酔って「人を殺したい」などと周囲に話していたことが、上村さんや少年らを知る友人女性の証言で分かった。 別の友人男性による証言では、上村さんが1月、18歳の少年から「生意気だ」と因縁を付けられ、正座で激しい暴行を受けていたことも判明。上村さんはこれを機に、18歳の少年がリーダー格のグループから「抜けたい」と漏らすようになり、別の先輩らに相談、18歳の少年が上村さんを恨み始めたという。捜査本部は少年が怒りを募らせていた可能性があるとみている。 捜査本部は28日、3人を送検し、それぞれの自宅を家宅捜索した。スマートフォンなどを押収しており、今後は無料通信アプリ「LINE(ライン)」でのやり取りなどを詳しく分析する方針。 |
川崎市の中学1年、上村遼太君(13)殺害事件で、川崎署捜査本部は3月6日、殺人容疑で逮捕した17〜18歳の少年3人のうち、主犯格とみられる18歳の少年を現場の多摩川河川敷に立ち会わせ、実況見分した。
また、18歳の少年が上村君のスマートフォンを「川に捨てた」と供述したことも判明。捜査本部は近く多摩川を捜索する。 一方、多摩川河川敷の現場には、この日も上村君を悼む人の姿が絶えなかった。 現場には数百束の花束が積み上がっており、2月28日には線香の火が原因とみられるぼやが発生した。 川崎市は線香立てとして、灰を入れた植木鉢を置いた。 |