行方不明2歳児 発見

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尾畠春夫さん(78)

山口県周防大島町で12日から行方不明になっていた2歳の男の子が15日午前7時ごろ、発見・保護されました。
無事、保護されたのは山口県防府市の藤本理稀ちゃんです。
理稀ちゃんは周防大島町の親戚の家に家族で帰省中の12日から行方が分からなくなり、警察や消防などが捜索を続けていました。
理稀ちゃんは15日午前7時ごろ、大分県から来た捜索ボランティアの尾畠春夫さんによって発見されました。
尾畠春夫さんが親戚の家から北に700メートルほど離れた山で「理稀君」と名前を呼びながら捜していたところ、「僕、ここ」という返事が聞こえて沢にしゃがんでいる理稀ちゃんを発見しました。
理稀ちゃんは病院へ搬送されましたが、命に別状はないということです。
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 かっこいいジイサンだなぁー
  心が洗われるようです  (^_^;)
 


山口県周防大島町で3日ぶりに発見された、2歳の藤本理稀(よしき)ちゃん。
理稀ちゃんは12日の午前10時半ごろ、祖父と海へ向かう途中に「家に帰る」と1人で引き返し、その後行方が分からなくなっていた。
連日30度を超える暑さの中、失踪から実に68時間。
見つかったのは、祖父が最後に姿を確認した場所からおよそ500メートルの森の中だった。

発見したのは、大分県からやってきた捜索ボランティアの尾畠春夫さん(78)。
実は、尾畠さんは以前にも行方不明になっていた子供を捜索した経験を持つベテランだったのだ。

経験を活かし被災地を駆け回る、ねじり鉢巻きの”スーパーボランティア”。その原動力とは何なのだろうか。

「必ずお母さんに渡す」強い意志

――理稀ちゃんはかなり山奥に入ったところで発見された。かなり険しい場所でしたが…
山登りする人には問題ないかと思うけれど、こういうアップダウンの坂道のところは初めての方は
がれきとか石が転がってるから歩きにくかったと思います。
――2歳の理稀ちゃんが1人で登って行ったのはびっくり?
びっくりしました。
現場へ来て、ここで2歳の子どもが道に迷ったんだな、と思ったときはちょっとびっくりしましたね。
――理稀ちゃんはしっかりしている様子だった?
会ったときはね。「おじちゃん、ここだよ」って声が聞こえたときは、もう一瞬、我を疑ったんです。
まさか、まだここ(捜索開始地点)から出て30分しか経ってないでしょ。
それでもって会えたときは、まさかと思いました。
12、13、14でしょ。今日、15日。そらもうびっくりした。
――理稀ちゃんを発見したときには「警察官や大臣であっても渡さず、お母さんに渡すんだ」という強い決意があったと聞きましたが、その決意にはどういう思いが?
私は子どもを産んだ覚えはないけど、女の人じゃないけど。
だけど、十月十日おなかに入れて命がけで産んでおっぱい飲ませた子どもを、
3日、4日って行方不明になっていたら、お母さんは正常ではないと思うんです。
だから私はお母さんに「必ず見つけたら、必ず手渡しで渡す」って約束したからね
だから警察官が、法律みたいなのがあって「決まりだから渡してください」って言ったけど、だめですと言った。
約束は守らないけんと思ったから、それを守らせてもらったんです。

「すべて自己責任」ボランティア精神の底にあるのは…

――尾畠さんは車で寝泊まりを?
そうです。(寝具は)シュラフカバーといってボロ布で縫って作ったやつです。
――食糧も、寝る場所もご自身で?
これが基本だろうなと思って。(現場に)来てから、ここの人にいろいろなものを頼ったり、もらったりするのは、私はボランティアとしてしちゃいけないことだなと。
自己完結、自己責任。怪我しても自己責任
何があっても自分で責任を取らんほうが悪いと思ってる。

食糧や寝具が積み込まれた車内

――ボランティアで救出の現場に来る理由というのは、尾畠さんの生き方のどういうところにある?
世の中に重たいものはいっぱいあると思いますけど、人の命よりも重いものはこの地球にはないと思ってるんです。
だから、年齢・性別関係なく、自分ができるだけのことはお手伝いさせてもらいたいな、と思って大分県から来たわけです。
よし君に出会わせてくれて、元気で下りられたことは、私は最高の幸せです。

贈られた感謝状と尾畠さん

「もう安心!」つながった幼い命

以前、大分県で2歳の女の子が行方不明になった時も、失踪した地点から上り坂をのぼったところで見つけたという尾畠さん。
そのため、「小さい子どもというのは下に下るのではなく、上の方にのぼる習性がある」と判断したという。
理稀ちゃんの小さな命を救った”スーパーボランティア”の確かな経験と知識。
「将来は、人が喜ぶことをしてね」と語った。
――理稀ちゃんにかけてあげたい言葉は?
もしどこかで元気で大きくなったら、人が喜ぶことをしてあげてと私は伝えたいですね。
人が悲しむことじゃなくて、人が喜ぶこと。
小さくてもいいから人が喜ぶことを、理稀くん、してあげてね、と言いたいです。
――理稀ちゃんのご家族にはどんな言葉を…

理稀くんのお母さんとかおじいちゃんには、今までどおり、温かい家族で理稀くんを見守ってあげてとお伝えしました。
3日間という長い時間をひとりで耐えた、わずか2歳の理稀ちゃん。
“スーパーボランティア”の願いと共に、元気いっぱいに育ってほしい。
――元気になった理稀ちゃんにはもう一度会いたい?
いや、もう会う必要ないです。会わなくてもいいです。もう安心です!
 

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