2010年代前半頃から日本で「シティポップ」が注目を浴びる様になりましたが、海外でも少し前から話題になっている様です。
テレビ番組『Youは何しに日本ヘ?』(テレビ東京系)でも、日本で80年代シティポップのレコードを探す外国人旅行客が紹介されていました。
竹内まりやさんの「プラスティック・ラブ」は公開8カ月で、なんと739万回再生されています。
この楽曲は1984年に発表されたアルバム『VARIETY』に収録されたもので、プロデュースは山下達郎さんとなっています。
驚くのは、この動画に付いているコメントです。
「この楽曲を聴いて80、90年代の日本に行きたかったなと思います」
「曲は最高だし、彼女は可愛いすぎるし、泣いてしまう。人生で1番素敵な8分間だ」
「神よ、恋に落ちてしまった」
「うっかりこれをクリックして、超幸せ」
など、世界中から賛辞が寄せられています。
80年代の日本のフュージョンやAORのリズムはもちろん素晴らしいのですが、録音のけだるい質感がとても気持ち良いですね。
上記のコメントにもありますが、私も80年代の日本に行ってみたくなりました。
そして、『Youは何しに日本ヘ?』で印象深かったのは、レコードを買いに来た外国人がお目当てのレコードを見つけた時のシーンです。
ジャケットを見つめながら、それを試聴して聴き終わると彼はうっとりとした顔で「もう1回聴かせて」と言ったのでした。
そういう感動はもう失われつつあるのではないでしょうか。
それは時代によって失われた自らの音楽体験を振り返る瞬間でした。
初めてCDを手にした時の気持ち、こういう感動はいつまでも忘れたくないもの。
でも苦労して音楽と出会って、それを大事に聴く体験が少なくなっているのは事実ですね。
それは少し寂しくもあります。
ただ前述の「プラスティック・ラブ」に寄せられたコメントは、YouTubeというテクノロジーがあって成立した出来事です。
サブスクリプションなども新しい音楽に簡単にアクセスできる素晴らしい文明の利器です。
とどのつまり「人生で一番素敵な時間だ」と言える経験ができるのであれば、アナログやデジタルというのは実はどちらでもよい事なのかもしれません。
日本がバブル景気に沸いていたころですね
よく言えば「日本が輝いていたころ」
もう一度そうならないかな? (^_^;)