猫城主

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 困ったときのネコ頼み!
  お客さんが減ってしまったら
 おにゃんこ様にすがりましょう  (^_^;)
 

「天空の山城」として人気がある岡山県高梁市の備中松山城で、「猫城主」が入城者をもてなしている。

その名は「さんじゅーろー」。

昨年7月の西日本豪雨後にすみついた。

持ち前の人懐っこさは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)などで話題を呼び、豪雨で落ち込んだ観光客数はV字回復。

文字通り、「招き猫」となり、同市観光協会は「さんじゅーろーで、町全体を盛り上げたい」と意気込んでいる。

 白茶の雄猫で、推定3~4歳。

昨年7月21日、管理人の本原亮一さんが城内の三の丸をうろついているのを見つけた。

「やせ細り、捨て猫かと思った」と、数日間様子を見ていたが、餌をやると、観光客と一緒に本丸にも姿を現すようになった。

誰に触られても怒らず、のどを鳴らしながら愛嬌あいきょうを振りまく姿が評判になり、クチコミやSNSなどで広がった。

 同協会は「城のPRに」と備中松山藩出身で新撰組の隊長「谷三十郎」にちなんで「さんじゅーろー」と命名。

新聞やテレビで取り上げられる機会が増えると、10月頃に飼い主が判明した。

城から直線距離で約6キロ離れた同市内の難波恵さん(40)で、7月14日に家から飛び出し、捜していたという。

かわいがり、子どもたちにも懐いていたため、当初は連れて帰るつもりだったが、「生きていてくれて本当にほっとした。居心地がいいのなら」と、家族会議で協会に譲ることになった。

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 だが、11月に再び失踪。

協会職員が取材に備えて家に連れて帰ったところ、逃げ出した。

チラシを配るなどしたが、見つからず、不安が募った。

19日後に発見され、「もうあんな思いをしないように」と、それからは本丸にある管理事務所内で飼育している。

 協会は、昨年12月に正式に「猫城主」に任命した。

1日2回、リードにつながれながら城内を散歩するのが城主としての「お勤め」。

観光客の足元にすり寄ったり、ひざの上にちょこんと座ったりする「おもてなし」が好評だ。

協会によると、豪雨があった昨年7月の来場者は前年と比べて2割程度まで落ち込んだが、今年2月は4000人を超え、前年比1・4倍となった。

 3月16日には語呂合わせで「さんじゅーろーの日」と定め、イベントを開催。

全国から集まった観光客らが、この日のために作られた撮影用ボードで記念撮影するなどして、ふれあった。

広島県大竹市から親子で訪れた女性(44)は「人懐っこくておとなしく、ずっと抱っこしていたいと思いました」と話し、小学3年生の娘は「かわいかった。城主としてこれからも頑張ってほしい」と笑顔だった。

 協会は公式グッズとしてキーホルダーや絵はがき、無料通話アプリ「LINE」で使えるスタンプを製作しており、相原英夫事務局長は「さんじゅーろーを中心に商品開発やイベント企画など新しいうねりが起こっている。様々な団体と協力しながらよい流れを広げていきたい」と話している。

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