良い時計してますなぁ

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 京都は日本文化の極致ですから
  外国人から見ると日本人は
 京都人のように見られてるかも~  (^_^;)
 
京都の人は遠回しな言い方をして、はっきりと物事を言わないという印象を持っている人もいるのではないだろうか。
京都の人に「良い時計してますなぁ」と言われたら、あなたなら何と返すだろうか。
この言葉の“本当の意味”が話題になっている。

「京都の会社と商談していて、『良い時計してますなぁ』と言われ、時計のスペックを語ってしまった。

実は本音が『話長えよ』という嫌味だったと気づいたときのおいらの気持ち。」

投稿者のだーます(@da_masu)さんがIT企業に勤務していたとき、京都の老舗企業と商談した際に先方役員にサービス内容をプレゼン。
「良い時計してますなぁ」と言われ、時計のスペックについて話したという。
しかし、帰り際に先方担当者から耳打ちされ、状況を理解したそうだ。
確かに説明が長かったそうで、 かなり冷や汗をかいたという。
Twitter上では、「難易度高いわ」「京都人は腹黒い訳では無く、相手の気持ちを慮るあまり遠回しになってしまうのです」 などこの言い回しが話題となり、11万超のいいねが付いている。(9月4日現在)
「良い時計してますなぁ」と言われたら、確かに「話が長い」という意味だとは気づかず、時計について話してしまう気持ちはわかる。
とても遠回しな言い方で、京都以外の人は分からないのではないか。
では、京都の人は「良い時計してますなぁ」という言い回しをよく使うものなのか。
その他にも、京都特有の表現がありそうなので、方言学を専門とする、桃山学院大学の村中淑子教授に聞いてみた。
ーー「良い時計してますなぁ」は「話が長い」という意味か?
聞いたことがないです。しかしたぶん、「話が長い」というよりは、「時計を見ろ、時間がずいぶん経ったことに気づいてくれ!」という意味だと思います。つまり、相手を非難するというよりは、「自分が早く解放されたい、助けてほしい」というような、自分を救済する意味合いだと思われます。
ーー「良い時計してますなぁ」は京都の人はよく使うか?
初めて聞きました。おそらく、京都の人がいつでもどこでも誰にでも使うのではなく、中高年の人がそれほど親しくない人(取引先とか近所の人だとか)を相手に使うのだと思います。

ーー他の京都の分かりづらい言い回しは?
京都のお茶漬け以外くらいしか、知りません。誰かのお宅にお邪魔して、「お茶漬け出しまひょか」と言われたら、「いえ、もうお暇します」と言って帰らなければならない。うっかり食べてしまうと、気の利かない人だ、野暮だ、と陰口を言われる、という話。広く知られていますよね。
京都独特かどうかわかりませんが、類似の表現としては、「おたくのお嬢さんのピアノ、お上手ですね」というと、「やかましいから控えてくれ」という意味、というのもあるかと思います。時計の話と同様で、相手に属する何かを褒めて、それに注目させて、そこに何かしらの問題があることに気づかせるというパターンです。
ーー京都の人はなぜ遠回しな言い方なのか?
それについては、すでにいろいろなことが言われていると思います。京都人はストレートにものを言わず高みに立った嫌味な性格の人が多いとか、逆に相手に恥をかかせないための思いやりとして遠回しに言うのだとか、いざというときに「そう言う意味ではなかった」と逃げ道を作るためにわかりにくい言い方をしておくとか。
そのような性格が形成されてきたのは、長年、いろいろな支配者層(天皇家、藤原家、平家、足利家、織田、豊臣など)に支配されてきた京都人がしぶとく生き延びるための知恵だとか。いろいろ言われ過ぎている感があります。新たなアイデアはありません。

方言学を専門とする村中教授も「良い時計してますなぁ」が「話が長い」という意味合いであるということは、聞いたことがないということで、投稿者のだーますさんが遭遇したのは稀なケースだったのだろうか。
いずれにしても京都の文化は特有であり、奥が深いと言えるだろう。
 

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