▲世にも珍しい東工大出身の女優、山崎丹奈
東工大出身の女優がいたなんて、東工大出身の私でも、今日まで知らなかった(それくらい売れてないのかな?)
東工大は「工業」の名が示す通り、機械や電気などの「男っぽい」(オタクっぽい?)学問が中心なので、本当に女子学生が少ないんです
今の女子学生比率(学部)は13%だそうだが、私が在学していたころ(少々昔)には、今よりもっと低くて、たぶん数%だったのではないかと思う
午前中にキャンパスで女子学生を見かけると、思わず振り向いてしまうほど少なかった
それもたいてい理学部や建築系で、機械や電気などでは今でもめったにいないはず
私のいた学科では、たまたま数年ぶりに女子学生が一人いて、教授が「今年の学部生は雰囲気が違う!」と言っていたのを覚えている
「女子枠」創設は、男子学生の活性化を促すという意味でも、悪くないアイデアだ
東工大生は、良く言えば勉強の出来る上品な紳士が多いのだが、悪く言えば他人を押しのけてでも進む上昇志向の荒々しさには欠けるような気がする
午後のクラブ活動の時間になると、各クラブが女子大の類似クラブと交流があったりするので、その活動のために東工大キャンパスにも女子学生が目立つようになる
ちなみに東工大では、大学院進学比率が非常に高いので(9割くらい)、大学院と区別するために「学部」という言葉をよく使う
学年を下から順に言うと、学部1年、2年、3年、4年、大学院M1(えむいち)、M2、D1(でぃーいち)、D2、D3という9年制大学だ(M:マスター修士課程、D:ドクター博士課程)
(^_^;)
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2024年度の統合を目指す東京工業大学(東工大)と東京医科歯科大学(医歯大)の、統合後の新大学の名称が「東京科学大学」となると発表された。
東工大は、同年に女性のみが出願できる「女子枠」を創設することも決まっており、大学改革を進めている。
国立理系トップの東工大は女子学生が13%しかおらず、「男女差」が課題となっていた。
その一方で、女子枠創設には、入試の平等性が損なわれるのでは、など疑問も上がっている。
大学統合や女子枠創設について、卒業生はどう感じているのか。
東工大環境・社会理工学院(土木・環境工学系)出身、女優として活躍する山崎丹奈さんに大学への思いを聞いた。
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「統合や女子枠の一報を聞いたときには、本当に驚きました。大学側が課題を感じた上で、新たな一歩を踏み出そう、改革しようという意識を感じました。東京科学大学、という名称については、シンプルで覚えやすいと思います。自分が両大学を知っている歴史以上にこれからの大学の未来は長いと思うので、新名称がなじむように、これからも変わりなくその専門性を磨いていってほしいです」
学士課程(学部)の女子学生が約13%しかいないと言われる東工大において、“貴重”な女性の卒業生だ。
さらに卒業生の多くが理系分野の研究職、技術職に進む中で、俳優として芸能界に入った山崎さんの経歴はかなり異色と言える。
そんな山崎さんからみて、母校の改革はどう映っているのだろうか。
「確かに、入り口の入学者数を増やせば、出口も増えるわけで、女性の研究者や技術者も増えるでしょう。ただ、その仕事をするにあたって女性が働きやすい環境が整っているかといえば、受け入れ先の組織や企業で変わってくると思います。もちろん女性枠は大学ができる対応の一つだと思いますが、女性の人生をどう考えるか、という意味でソフト面でもっとやれることはあるのではないでしょうか。女子学生が増えても、たとえば、大学内の研究環境が改善しなければ、状況が良くなったとは言えないと思います」
山崎丹奈(やまざき・にな) 1991年生まれ。
幼少期は米ペンシルベニア州で育つ。
桐蔭学園を卒業後、東工大土木・環境工学科(当時)に入学。
2009年に「ミス東工大グランプリ」に輝く。
2012年に女優デビュー。17年に映画「トリノコシティ」で主演。その他、「母になる」(日本テレビ系)、「マザー・ゲーム」(TBS系)など多くのドラマに出演。
一児の母として育児にも奮闘中。