当ブログを少し変更します

2023年も今日でオシマイ

明日から新しい年を迎えるのを機に、当ブログに少し変更を加えます

新しい「観潮亭日乗」を開設します

2024年1月1日以降の記事は、新ブログ「観潮亭日乗」に書き込みます

ブログのアドレス(URL)が新しくなります(https://diary.mkosugi.com/)

従来のブログは「観潮亭日乗OLD」(https://mkosugi.com/)として存続します

新旧ブログ間の移動は、ブログヘッダー画像下の赤い【観潮亭日乗】【観潮亭日乗OLD】をクリックしてください

(スマホの場合は、ブログヘッダー画像内のをタップしてから)

ブログ画面をスマホ対応にします

これまでの当ブログの画面は、PCモニターの大画面での閲覧を前提に作って参りましたが、スマホで閲覧しようとすると文字が小さくて読みにくいという問題がありました

そこで、ブログ表示をスマホ対応(レスポンシブ表示)に変更し、スマホでも読みやすい文字の大きさを実現したいと考えています

ブログの見た目が少々変わりますが、記事内容は変わりません

以上、よろしくお願い申し上げます

観潮亭主人 敬白

 

デール・カーネギーの哲学「最悪を覚悟せよ」

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▲デール・カーネギー

 

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先日、日本製鉄がUSスチールを買収する当ブログ記事の中で、鉄鋼王カーネギー(アンドリュー・カーネギー、1835-1919)について書いた

アメリカにはもう一人の有名なカーネギー

デール・カーネギー(1888-1955)

という人がいる

鉄鋼王より半世紀ほど後に生まれた、自己啓発セミナー講師の元祖みたいな人で、その著書「道は開ける」「人を動かす」などで有名

道は開ける(→)には、人生に悩んでいる人へのアドバイスがハウトゥっぽく書かれている

その教えの一つに

「最悪を覚悟せよ」

というのがある

悩んでいる人というのは、アタマの中にモヤモヤしたものが充満して気分が落ち込み、思考力や行動力が落ちている場合が多いのだが、カーネギーは次のように言う

1)悩んでいることをすべて、紙の上に書き出せ

2)これから起こりうる最悪の事態を想定し、それも書き出せ

3)最悪の事態が現実になった状態をなるべくリアルにイメージせよ

4)最悪の事態を受け入れる覚悟を決めろ

5)最悪の事態を回避するために、今できることを書き出し、実行せよ

別に哲学的に深遠難解な表現は無く、たったこれだけなのだが、これが悩みの解消(または軽減)に非常に効果があると多くの人が言っているし、私もそう思う

多くの場合、悩める人は最悪の事態を直視せず、心の奥(潜在意識)に抑圧している場合が多いのだが、これを日常意識(顕在意識)の上に引きずり出す

書くことでアタマのモヤモヤを紙の上に引きずり出し、直視(客観視)する

そして最悪を受け入れる覚悟を決めることで、それ以下は無いという一種の安心感が得られる

この安心感の上で思考力や行動力を回復し、対応策のアイデアを出して実行する訳だ

ここで「紙に書く」というのが重要なポイントで、上の5段階をアタマの中だけでやろうとしても効果は乏しいように思われる

もちろん世の中には本当に深刻な悩みや精神病もあって、専門家による精神分析とか向精神薬などが必要になる場合もあるとは思うが、普通の人の日常的な悩みの8割以上は、上の5段階を踏むことで解決(軽減)されるだろう

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これは立派な哲学で、まさにプラグマティズムの国アメリカらしい哲学だ

日本で哲学というと、明治維新以来の大学哲学科でドイツ哲学が主流を占めたせいか、やたらと難解な表現を有り難がる悪習があるが、馬鹿げたことだ

お葬式にお坊さんを呼んでお経をあげてもらい、お経の意味も分からずに有り難がっているのに似ている

人生をいかに生きるべきかの議論をするのに、壮大な理論体系を構築し、難解な表現を好んで使うのは、ヨーロッパの田舎者だったドイツ人の悪癖ではなかろうか

(ドイツ哲学が日本で必要以上に難解になったのは、日本人の翻訳家や哲学者にも責任の一端はあると思うが)

上の5段階の中で、特に重要なのは覚悟だと思う

よく俗に「死んだ気になれば何でも出来る」などと言うが、人生で最悪の事態は死だろう

だから死を受け入れる覚悟が本当に出来たら、その人は怖いもの無しになる

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ただ、死を受け入れる覚悟をするのが簡単ではない

死を直視することもイメージすることも難しいし、考えることすら難しい

人生を山登りに例えると(→)人生の前半は上り坂で、目の前にはこれから登る山道と、その先には無限の未来(青空)が広がっているように見える(見えるだけだが)

これが人生の後半になると、下り坂の先にフモトが見え、そこには大きな穴(死)がアリアリと見える

「無限の未来」が単なる幻想だったことが分かり、イヤでも死を直視せざるを得なくなる

だから最悪の事態(死)を受け入れる覚悟を決めるには、人生の後半は適した季節だ

哲学者の三木清は「人生論ノート」の冒頭、「死について」で次のように語っている

近頃私は死というものをそんなに恐しく思わなくなった。

年齢のせいであろう。

以前はあんなに死の恐怖について考え、また書いた私ではあるが。

思いがけなく来る通信に黒枠のものが次第に多くなる年齢に私も達したのである。

三木清は48歳で亡くなっているから、上の文章は40代のものだろう

哲学者として若いころから死について考えてきた三木清の、心の変化がつづられている

つい最近、昭和の途中くらいまで、40代は初老で、50歳を過ぎると完全に老人だった

60歳を過ぎると赤いチャンチャンコを着て長寿のお祝いをし、70歳になっても生きていると、古稀(こき、昔からめったにいない長生きという意味)として周囲が祝福した

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マンガ「サザエさん」の父、磯野波平(いそのなみへい、→)の年齢は、54歳ということになっていて、見るからに年寄りくさく描かれている

ここ半世紀ほどの高齢化がいかに急激な現象かが分かるし、そのおかげで日本は超高齢化社会になり、経済は停滞している

「エセー」の著者モンテーニュは言う

哲学とは、死の準備である

ソクラテスも言ってるけどね

(^_^;)

 

新宿駅の3Dマップ

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新宿駅の構内図を3Dで再現

https://satoshi7190.github.io/Shinjuku-indoor-threejs-demo/

 

ガザ地区にテロ集団ハマスが作った地下通路網は、これよりはるかに複雑なんだろうけど、もう壊滅状態なんだろうね

深さ80m、長さ500kmもあるんだそうです

世界一アタマの良いユダヤ人(イスラエル)のことだから、たぶん3Dマップを作って、細かく分析していたと思うよ

詳細はここをクリック

 

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東京の地下鉄で一番深い大江戸線の六本木駅ホームは、深さ42m(地下7階)

地上からエスカレーターで降りていくと、その深さが実感できます

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ガザ地区とイスラエルの境界にある地下障壁は、深さ20mしか無いので、それより深いところでイスラエル側にもトンネルを掘って侵入していたんでしょうね

地中貫通ミサイル「バンカーバスター」は、厚さ6mのコンクリートも突き破り、深さ60mまで貫通し、通常の地下施設であれば深さ150~200mまで破壊力をもつそうです

((((;゚д゚))))

 

高島屋のクリスマスケーキが激しく崩れて届いた

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山崎クリスマスケーキのCMが流れると、「年末だなぁ」という気分になります

山崎ではなく、デパートの高島屋が販売したクリスマスケーキが「激しく崩れて」届いたということで話題になっています

配送中に崩れないように「冷凍」して配送しているそうなので、製造ラインの冷凍前後の工程に問題があったのか?

あるいは冷凍されたケーキを崩すくらい超荒っぽい配送だったのか?

 

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▲激しく崩れて届いた、高島屋のクリスマスケーキ

 

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少しぐらい崩れていても味は一緒で、食べればおなかの中でぐちゃぐちゃに崩れちゃうんだからいいじゃん

などと大らかな人は、世界一品質に厳しい日本の顧客には少ないでしょうね

製造ラインが原因なら山崎の社内組織でしょうから、該当工程の責任者は、もう正月どころじゃなくなりそう

配送に原因があるなら、その配送業者は山崎との契約を切られるでしょうから、これはこれで寒いお正月を迎えることになりそうです

物流業界の労働環境が厳しいことが問題になり、来年から新しい残業規制が始まって、産業界では物流危機の可能性が指摘されています

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ネット通販では「送料無料」が多く、その無理なコストダウンのしわ寄せが物流業者に及び、現場担当者のストレスが限界に来ています

海外では、配送品を床にたたきつけたりして荒っぽく扱う配送担当者もいて、それが当たり前になっている国も少なくないようです

(^_^;)

 

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12/24、高島屋オンラインストアで販売した一部のクリスマスケーキが激しく崩れた状態で顧客に届いた。

「原形がないくらいに崩れていて……。

 ひどすぎて笑ってしまいました」

女性顧客(48)はそう話す。

高島屋は取材に、崩れた原因は調査中としている。

12/24午後1時現在、苦情が約220件寄せられている。

 

 

 

▲中国の配送業者 荷物を乱暴に扱っている

 

東京の年末は晴れ

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今年も残り1週間

東京は晴れの毎日で、空気は乾燥しています

そう言えば、雨が降った元日って、ほとんど記憶にありません

(^_^;)

 

大坂正明に懲役20年 人を死に至らしめた二人の男

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1952年9月21日生まれ(64歳)  1949年9月29日生まれ(67歳)

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 なんだか ドラえもんと

   ゾンビみたい

     (;´Д`)

 

新城市長・穂積亮次の略歴

1968年、都立小石川高校に入学。

1975年(22歳)、マルクス主義青年同盟(マル青同)のリーダーとして岡山大学北津寮を襲撃(岡山大学北津寮襲撃事件)。

内ゲバではなく、一般学生への無差別殺害目的による襲撃であった。

寮生多数に暴行傷害を加え、さらに寮に隣接する教養部グランドに集まっていた寮生たちに向けて、襲撃隊長の穂積亮次は「殺せ!ひき殺せ!」と叫び、街宣車を突入させた。

 故意に顔を目掛けてひき殺し、まだ息があるうちに生き埋めにした

事件で殺害された当時理学部化学科1回生・大沢真さんは、死体発見時に顔面が破壊された惨憺たる状態で、すぐに本人とは判別できなかった。

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ほとんど同じような凶悪虐殺事件の主犯なのに

 片方は現在 新城市長のイスに座っています

東名高速事故のあった愛知県新城市です

 ((((;゚д゚))))

 

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上の記事は当ブログで、大坂正明 逮捕の時(2017年6月、5年半前)に書いたもの

逮捕当時67歳だった大坂正明は、72歳になった

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大坂正明は、渋谷暴動事件(1971年11月、52年前)の殺人犯で、逃亡生活45年間

まさに映画「逃亡犯」のような悲惨な人生で、上の写真(右)の表情に刻み込まれている

その大坂正明への判決が、東京地裁で12/22(昨日)に出た(懲役20年)

5年半の裁判では、当時の学生運動で暴れた連中(すでにジイサンばかり)が証人になった

大坂正明は現在72歳、控訴して被告人死亡まで、裁判は続きそうな予感

上の記事で取り上げた穂積亮次は同じような過激派学生で、渋谷暴動事件の4年後の岡山大学北津寮襲撃事件で、

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バスで学生をひき殺したが、

うまく殺人ではなく傷害致死になり

わずか2年で出所している

同じように人を死に至らしめても、裁判所が「殺意あり」と認定すれば殺人罪、「殺意なし」なら傷害致死などで、刑期(ムショ暮らしの期間)がヒトケタ違ってくる

「殺せ!ひき殺せ!」と叫びながら人間をひき殺した男が、なぜ「殺意なし」になったのか、ちょっと興味があります

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大坂正明が殺したのが警察官で、穂積亮次の場合は普通の学生だったという、この違いも裁判では大きな違いになったかもしれません

社会の治安の根本を守るという意味で、

警察官へ危害を加えた者に対して

裁判所が厳しい判決を出す

というのは、まあ当然でしょうね

大坂正明が哀れな逃亡潜伏生活(45年間)を送っている間に、穂積亮次は政治家になり、愛知県の新城市長を2021年(一昨年)まで4期もつとめた

戦後の共産主義が猛威をふるった時期にたまたま大学生だった世代は、たまたま共産主義(共産教)に洗脳されてしまい、大坂正明のように悲惨な人生を送った者も少なくない

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だがそんな洗脳学生の中にも、要領よく立ち回って、大企業に就職したり(現在の大企業の社長や幹部になっている者も少なくない)、自分で事業を興したり(牛丼「すき家」の社長がまさにそう)、そして穂積亮次のように政治家(市長)になった者もいる

戦争とか革命とか、時代の大きなうねりの中で人の一生は翻弄される訳だが、犯罪者として悲惨な人生になる者もいれば、要領よく立ち回って、華やかな人生を過ごす者もいる

まさに人の世はドラマだなぁと思います

((((;゚д゚))))

 

大規模言語モデルSwallow 産総研と東工大が公開

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ChatGPTに始まった最近のAI革命は、現在も着々と進行中で、ネット空間から収集した膨大なデータを日々「学習」し、その知的能力を飛躍的に高めています

その能力向上スピードが余りにも速いので、人間の知的能力がAIによって完全に凌駕(りょうが)される日(Singularity)も近いと言われています

それが人類にとって天国になるか地獄になるか、まだ予断を許さないようですが、AIの能力向上は24時間365日続いています

特に日本語の自然言語解析に必要な大規模言語モデル(LLM)が新たに開発されたというニュースです

((((;゚д゚))))

 

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12/19、産業技術総合研究所と東京工業大学の研究チームは、言語モデル「Swallow」を公開した。

「Swallow」は、米Metaが開発したLLM「Llama 2シリーズ」をベースに、日本語能力を改善させた、日本語に強い大規模言語モデル(LLM)

研究チームは、非営利団体「Common Crawl」が収集配布しているアーカイブ(2020~2023年に収集した約634億ページ)から日本語のテキストを独自に抽出・精錬し、約3121億文字(約1.73億ページ)からなる日本語のデータベース(コーパス)を構築した

詳細はここをクリック

 

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「Swallow」という名称、たぶん東工大のマーク(→)から来ていると思います

産総研にも東工大出身者が多いですからね

四角い枠が東工大の「工」、中央のツバメ(Swallow)が「大」を表しています

来年、医科歯科大との統合で東京科学大学になると、このマークも変わるのかもしれません

(^_^;)

 

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ラーメン二郎が客の勝手駐車のせいで15時前に閉店した

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▲「ラーメン二郎」のラーメン

 

八王子にある「ラーメン二郎」のお店で、客が店の近くの動物病院の駐車場に勝手に駐車した(以下、これを「勝手駐車」と呼ぶ)ため、店は15時前に営業を終了したらしい

それまでも駐車場の苦情が多発して、警察が店に注意したこともあったそうで

「裏の駐車場は、ラーメン二郎の駐車場ではありません」

と客に呼びかけていたようだ

ということで、関係者以外にはどうでもいいような話なのだが、気になる点もある

1)「ラーメン二郎」の責任ではないのに、なぜ15時で閉店したのか?

悪いのは勝手に駐車した客であって、「ラーメン二郎」ではない

突然15時で店を閉めれば、並んでいた関係ない客には迷惑だろう

何か「道義的責任」みたいなものを、変に拡大解釈しているような感じがする

もちろん突然15時で店を閉めることで、警察に対する店の顔を立て、勝手駐車するなという客への警告にもなる、という意味で、やや荒っぽいけど賢いやり方なのかもしれません

こうやって15時閉店がニュースになって、一定の宣伝効果を発揮してますし

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2)駐車場の苦情に対して、なぜ警察は店に注意したのか?

「裏の駐車場は、ラーメン二郎の駐車場ではありません」と店が客に呼びかけていれば、店としての責任は十分に果たしていると言えるだろう

警察が勝手駐車した客に注意するのならともかく、店に注意するのはお門違いではないだろうか?

勝手駐車が継続的かつ悪質(つまり威力業務妨害か何かの刑事事件になりうる)ならともかく、そうでなければ現行の法規制では、勝手駐車した客と勝手駐車された駐車場管理者の間の単なる民事事件になる訳で、店には関係ないし、そもそも警察が介入すべき事件だろうか?(民事不介入

・・・という訳で、日本は法治国家なのですが、

A)日本の民法(特に財産法)とか刑法などの明文化された法律は、明治維新で新たに作られたもので、ローマ帝国以来の西欧型の価値観に、かなりの基礎を置いている

のに対して、

B)普通の日本人の法規範意識には、明治維新より前の日本的共同体価値観に基礎を置いているものも、かなり残存している

という違いが、この事案では露呈しているなぁ、という感じがします

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政治家とか企業が社会的不祥事(スキャンダル)を起こしたとき

「世間をお騒がせして申し訳ありません」(→)

などと謝罪する場面がよくありますが、私は違和感を感じます

「なぜお騒がせしてはいけないのか?」

という違和感です

「お騒がせしてはいけない」などという法律は無いと思います

毎日の生活に退屈している大衆は、ホンネではスキャンダル(お騒がせ事案)大歓迎

スキャンダル(お騒がせ事案)のニュースを、大衆はみんな喜んで見ています

本来なら、当該政治家や企業が謝罪すべきなのは、お騒がせしたことではなく、その元にある社会的不正そのもののはずですが、それにはまったく知らん顔で、「お騒がせしたこと」だけを謝罪しているように見えます

こうやって本来の責任を回避して、知らん顔を決め込むのが「大人の知恵」なのは私も承知していますが、やはり「なんだかなぁ」という気分が残ります

日本語で、名詞「大人(おとな)」の形容詞形が

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「大人しい(おとなしい)」

なのも、伊達じゃない

日本では「大人になる」ということは、「大人しくなる」(自己主張しなくなる)ことと同意語?

「どうする家康」で北川景子演じる茶々(→)のセリフ

「つまらぬ国、やさしくて、卑屈な、かよわき者の国」

そのまんまにも見えます

まあ最初に書いたように、「どうでもいいような話」ですけどね

「ラーメン二郎」は、統一した本部があるチェーン組織ではないようで、ある店で修行した店員さんが独立して新しい店を出すときに「ラーメン二郎」を名乗ったりして、ゆるやかなラーメン店舗の共同体を構成しています

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そして熱烈な「ラーメン二郎」のファン(「ジロリアン」と呼ばれている人たち)がいて、いつも店の前に行列を作っています

そして、一番上の写真を見れば分かるように、「大盛り」を頼まなくても大盛りのような盛りつけでラーメンが提供されるので有名です

私は小食で食べるのが遅いので、「ラーメン二郎」には恐怖感があり、まだ食べに行ったことがありません

死ぬまでに一回くらいは行ってみたいなぁ、とは思っています

ますます「どうでもいいような話」ですね

(^_^;)

 

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追伸 よく駐車場に「勝手に駐車したら罰金5万円」みたいな表示がしてあったりしますが、これに法的根拠は無く、従う義務はありません

もちろん、勝手駐車は民事上の不法行為ですから、駐車場管理者から損害賠償請求される可能性はありますが、その賠償額が5万円になるかどうかは裁判所が決めることです

表示している側も、本気で5万円取ろうと言うより、こうしておけば勝手駐車が減る、くらいの気分だろうとは思いますけど

罰金や迷惑料ではなく「駐車料金1時間1万円」みたいな表示だと、それを見て駐車したら、その金額で駐車場利用契約が成立したと主張される可能性はありますね

どっちにしても刑事事件ではないので、争いになったら民事裁判(賠償請求)です

ただ、他人の家に勝手に人が入ったら即座に刑事事件(不法侵入)なのに対して、他人の土地に勝手に駐車してもすぐには刑事事件にならないという現在の法規制は、それはそれで、これでいいのかなぁという気分にはなります

 

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哲学堂公園と井上円了 そして妖怪

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▲哲学堂公園

 

「君たちはどう生きるか」を書いた吉野源三郎が東大哲学科を出ているので思い出したのですが、中野区にある哲学堂公園を作った井上円了(いのうええんりょう、→)という人がいます

東洋大学の創設者で、新潟県長岡市のお寺の跡取りとして生まれましたが、東大哲学科を出て、寺を継がずに哲学者になり、明治大正の思想界に大きな影響を与えました

私の親が長岡市(旧山古志村)出身なので、今でも長岡には親戚が多く、長岡出身の井上円了に親しみを感じます

明治大正時代の哲学者というと堅物の学者先生を思い浮かべるかもしれないが、実はこの円了先生なかなかユーモアや遊び心のある人で、哲学の傍ら妖怪の研究もしている

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「ゲゲゲの鬼太郎」の水木しげるを思い出しますが、円了先生は妖怪というものを正面から「哲学的に」研究しています

今で言う民俗学のような研究もしていた訳です

都内には井上円了の事績が2つあります

哲学堂公園 中野区 釈迦、孔子、ソクラテス、カントをまつった「四聖堂」がある

東洋大学 文京区 キャンパス内に「井上円了記念博物館」がある

どちらもまだ行ったことがないので、近々歩いてみたいと思っています

(^_^;)

 

映画「君たちはどう生きるか」

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今週の 米国 映画収益ランキングで、

1位:「君たちはどう生きるか」

3位:「ゴジラ-1.0」

トップ3に日本映画2本は、ちょっとした快挙かな?

私はまだどちらも見てないので、内容についてどうこう言えません

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「君たちはどう生きるか」(↑)は、吉野源三郎が1937年に出した哲学的な小説

1937年(昭和12年)は、盧溝橋事件が起きて日中が全面戦争に突入し、日米関係が緊迫の度を高めていたころです

そんな86年も前の本を、いまアニメ化しようと考えた宮崎駿監督(→)

よほど思い入れのある本なんでしょうかね?

著者の吉野源三郎という人は、東大哲学科を出て、何を思ったか26歳で陸軍に入り、2年後に辞めてからは反戦活動を始める

戦前に元陸軍将校が反戦活動をするのだから、軍や政府の上層部からにらまれるよね

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もう少し後になって第二次大戦末期、時の首相の東條英機(→)は、気に入らない奴(特に左翼=共産主義者)を片っ端から徴兵して、危険な最前線に送るという手段を使った

その結果、若い人はもちろん、かなりの年配者でも最前線で亡くなったり、死ぬような苦労をした

私が東條英機を好きになれない最大の理由がこれだ

自分の周りにゴマすりイエスマンばかり集めて出世させ、優秀な人材を煙たがって左遷したのもこいつ

人間のちっぽけさ丸出しで、とても一国の首相とは思えない

今でもこんなトップのいる組織は、方向性や活力を失ってダメになりやすい

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出陣学徒壮行会で「天皇陛下バンザイ」を叫んだのもこいつ(→)

こんな奴に送られて最前線へ出陣させられた学徒たちが気の毒だ

吉野源三郎も年齢的に最前線に送られておかしくなかったのだが(終戦時46歳)、運よくそうはならなかったようだ

もう少し若かったら、元軍人なんだから、間違いなく最前線送りだったと思う

戦前の左翼は命がけの覚悟が必要だったし、立派な人物も多かった

現在のふやけたパヨクとはまるで違う

戦後の吉野源三郎は、岩波書店で岩波新書や雑誌「世界」の創刊に携わり、当時の左翼運動の先頭に立った

戦後25年間くらいは左翼(共産主義)運動が盛んで、全学連などの学生が暴れまくり、日本も共産化しそうになったことがある

その最若年層に坂本龍一もいて、新宿高校で暴れていた

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戦争に負けた日本(吉田茂内閣)は、米国中心の自由主義陣営と講和して国際社会に再デビューした

このとき吉野源三郎など左翼陣営は、ソ連や中国など共産国を含んだ講和を主張していた

この左翼陣営の主張が通っていたら、やがて左翼運動が盛り上がった1960年ころに日本が共産化して、現在の中国や北朝鮮のような暗黒独裁体制の共産主義国家になっていた可能性もあって恐ろしい

このころ、安倍ちゃんの祖父の岸信介首相が

「共産勢力に勝つためなら、何でも利用しよう!」

ということで、カルト宗教の統一教会(反共団体だった)に接近し、これが今に至る自民党と統一教会の腐れ縁になった

実際、共産革命を主張する全学連が国会を取り囲み(↓)、岸信介も命の危険を感じた

今では信じがたいが、日本が共産化するかどうか、紙一重だった

 

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▲国会を取り囲んだデモ隊(1960年)

 

統一教会のおかげも少しはあったのか不明だが、日本は共産化を免れた

当時の大学生の多くや坂本龍一は、共産革命の成功を本気で信じていた

その熱っぽい雰囲気は、柴田翔「されどわれらが日々」を読むと伝わってくる

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第二次大戦中の英国首相チャーチル(→)

「ヒトラーに勝つためなら、悪魔とでも手を組む!」

と言ったらしい(史実かどうか知らんけど)

まさに岸信介はそれを実行し、悪魔(統一教会)と手を組んだ

チャーチルも岸信介も、相当な悪党だと思うが、東條英機よりははるかに人間が大きい

政治とは結局、力(パワー)の世界なのだから、必要とあらば猫の手でも悪魔の手でも借りるくらいの器の大きい悪党じゃなきゃいけないと思う

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黒船に乗ってペリーが日本に来てから170年、日本という国は随分と危険な橋を渡りながら現在に至っているのだなぁと思います

それでも何とか乗り切って来れたのは、徳川時代260年の天下太平の世で培われた民度の高さがあったからかな?

「どうする家康」終わっちゃったね

(^_^;)

 

* * * * * * *

 

追伸 大河ドラマ「どうする家康」の最終回

北川景子演じる茶々が、燃え上がる大坂城と血まみれの顔で最期に掃き捨てたセリフ

つまらぬ国になるであろう」

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「正々堂々と戦うこともせず、万事長きものに巻かれ

 人目ばかりを気にし、陰でのみ嫉み、あざける」

「やさしくて、卑屈な、かよわき者の国に」

まさにニーチェの言った「畜群」そのもの

器の大きい悪党のいない国ですね

(;´Д`)

 

 

▲映画「君たちはどう生きるか」予告編(2023年)

 

▲学徒出陣壮行会(明治神宮外苑、1943年)

 

▲全学連の安保闘争デモ隊(1960年)