東京都目黒区の碑文谷公園内にある弁天池で切断遺体が見つかった事件で、警視庁は27日、遺体の身元を世田谷区野沢の無職の阿部祝子さん(88)と発表した。
同庁幹部によると、阿部さんは一人暮らしで、今月19日以降、行方が分からなくなっていた。同庁は阿部さんが事件に巻き込まれたとみて調べている。
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6月23日午前10時35分ごろ、東京都目黒区碑文谷の碑文谷公園内の弁天池で、通行人から「人の足のようなものが浮いている」と近くの交番に届け出があっ た。
警察官がボートで池を捜索したところ、人の右足が浮かんでいるのを発見。
周辺から、左足や胴体部分、頭部なども見つかった。衣服や靴は着用していな かった。
警視庁は死体遺棄事件の可能性があるとみて捜査を開始。
てゆーか バラバラ殺人事件の可能性 だろーが! (^_^;)
遺体は1人分で、ほぼ全部位が回収された。
腐敗が進んでいることから、警視庁は検視をして身元や性別、死因の特定などを急ぐ。
池の深さは約1メートルだという。
現場は、東急東横線の学芸大学駅から南に約500メートルの住宅街の一角。
碑文谷(ひもんや)の地名の由来
かつての荏原郡碑文谷郷、後の碑文谷村に由来する。
碑文谷の由来には碑文谷八幡宮内稲荷社に保存されている梵字を刻んだ「碑文石」のある谷(里)ないし秘文の谷(里)(「世田谷城名残常磐記」)が起源とするもの、鎌倉・室町期から檜の加工品「檜物(ひもの)」作りが盛んであったことに由来するなど、諸説ある。
23日午前10時35分ごろ、東京都目黒区碑文谷の区立碑文谷公園内の池で、公園の清掃員の男性(80)が、人間の脚のようなものが浮いているのを 見つけ、公園関係者を通じ近くの交番に届け出た。
警察官がボートで池を捜索し、人の右脚が浮いているのを発見。
その後、池から左脚や両腕、頭部、腰部が見 つかった。
警視庁捜査1課は、複数の部位がバラバラで見つかっていることなどから死体遺棄事件と断定、碑文谷署に捜査本部を設置した。
衣服や靴は着用していなかった。
遺体は成人とみられるが、下腹部や胸部が見つかっていないことや、腐敗が進んでいることから性別や年齢、死亡時期などは不明という。
24日に司法解剖して身元や死因の特定などを進める。
捜査本部によると、現場は「弁天池」と呼ばれる池で、水深は約1メートル30センチ。
遺体は発見時、池に生息するカメが複数かみついていた。
刺し傷など目立った外傷は確認されていない。
碑文谷公園では毎週土、日曜日にボートを貸し出しているが、先週の土日は利用者から不審物の発見を知らせる連絡や通報はなかったという。
池周辺には、一般道に面した公園への出入り口が6カ所あり、24時間開放されている。
現場は、東急東横線学芸大学駅から南西に約500メートルの住宅街の一角。
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東京でも指折りの高級住宅街に位置し、ボート遊びを楽しむ親子連れらでにぎわう碑文谷公園。
バラバラになった人体が次々と見つかったことで、いつもの和やかな雰囲気は一変した。
「一体何が起きたのか」。“憩いの池”に集まるパトカーを住民は不安げな表情で見つめた。
「朝11時前には公園に人だかりができていて、『池から遺体が出た』と聞いた。
警察官がたくさんいて、見慣れない場所のようで恐ろしかった」
毎朝、公園に通うのが日課という女性(76)は、続々と到着するパトカーを呆然(ぼうぜん)と眺めた。
碑文谷公園を管理する目黒区みどりと公園課によると、公園の広さは約4万3千平方メートル。
野球場やテニスコートなどがある区画と、弁天池がある区画に大 別される。
公園の近く住む主婦(71)は「子供たちも池の周辺でよく遊んでいる。普段は静かな場所なのにこんなことが起きるなんて」と話した。
弁天池が最後に水を完全に抜いたのは平成3年~4年にかけてで、それ以降は恒常的に水が張っていた。
池では水を循環させ、浄化槽のフィルターに引っかかっ たごみを定期的に取り除いているが、区担当者は「水流は弱く、遺体が池の中にあっても動かすほどの力はない」と説明する。
公園に常駐の管理人はいない。週1回、担当者が目視で異常がないか確認するが、20日に担当者が点検したときは特に異常は見つからなかったという。
多くの子供連れや高齢者でにぎわう一方、防犯カメラがなく、街灯も少ない。
「夜は近付きたくない」と話すのは、子供を連れてよく公園を訪れるという主婦(41)。
「1カ月くらい前に夜中、公園で女性が男に追いかけられる事件があった」と声をひそめる。
東急東横線学芸大学駅付近には区の防犯カメラが61台設置されているが、公園内部や周辺には設置されていない。
また、区生活安全課によると、5月下旬に公園の木が2~3本、無断で伐採されたという通報があった。
別の主婦(62)は「普段は静かな場所なのに、最近は変な雰囲気があった。不審者も伐採も、遺体発見に関係があったら本当に怖い」と顔を引きつらせた。
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東京都目黒区の公園の池からバラバラに切断された遺体がみつかった事件。
規制線が張られた公園内には捜査員が入れ代わり立ち代わりし、都内屈指の高級住宅 街は落ち着きを失っていた。
だが、公園は夜になれば真っ暗で、以前から不審者情報が後を絶たなかったという。
過去には気味の悪い事件も起きていた。
都会の オアシスの別の顔
現場となった区立碑文谷公園の池では24日、新たに胴体の一部などが北東側に沈んでいるのが発見された。
池は東西約80メートル、南北約140メートルの長方形。中心部よりやや北側に島があり、東側の岸から橋が架かっている。胴体の一部などは、この橋や近く の岸の周辺に沈んでいた。
警視庁碑文谷署捜査本部は、遺体はこの付近の岸から遺棄された可能性もあるとみて調べている。遺体は50~70代で身長 148~155センチ。女性の可能性が高く、死後1~3週間が経過していた。
事件さえなければ、都会のオアシスを思わせるこの公園。だ が、住民にとっては、違う側面もあったようだ。昔から近くに住むという初老の女性は「日が落ちるととにかく暗くて怖い。夏になると痴漢が出て、 『キャーッ』という女性の悲鳴を何度も聞いたことがあります。私は夜中に帰宅するときは用心して、駅からタクシーを使っています」と話す。
40年以上、この地に勤務する男性(70)は
「10年以上前に池で男性の入水自殺があったのだけど、ここの水深は1メートル程度なので『何かおかしくない か』という声が出ました。結局、自殺で結論付けられたようですが」と不気味なことを口にする。
区に問い合わせると、担当者は「そういった事例が過去にあっ たことは把握している」と回答した。
とはいえ、「ずっとここに住む90歳の母にとっても、今回のようなことは初めて」と先の女性も話すこの猟奇事件。早い解決が望まれる。
東京都目黒区の区立碑文谷公園内の池で、無職の阿部祝子(ときこ)さん(88)=世田谷区野沢=の切断遺体が見つかった事件で、阿部さんの自宅マン ションに、現金が入った財布が残されていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。
警視庁碑文谷署捜査本部は、何者かが金銭以外の目的で犯行に及ん だ可能性もあるとみて、阿部さんの周辺のトラブルの有無などを調べている。
捜査本部によると、阿部さんは19日午後8時ごろ、当時マン ションを訪れていた長男夫婦を1階のエントランス周辺まで見送る様子が、防犯カメラに写っていた。その後、3階の自室に戻ったとみられるが、以降、外出し た様子はカメラなどでは確認されていないという。翌20日午前9時過ぎごろ、清掃用具レンタル業者が阿部さん宅のインターホンを押したが、反応がなかっ た。
26日に長男らの立ち会いで世田谷署員が室内に入った際、玄関ドアは施錠されていなかった。室内から血痕などは見つからず、荒らされたような形跡もないといい、捜査本部は何者かが別の場所に連れ出すなどし、切断などに及んだ疑いがあるとみている。