藤圭子 みだれ髪 憑依系の世界

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昨日9/22はYouTube動画を観ているうちに、オールディーズや日本のフォークソング、さらに藤圭子にたどりついて、またしみじみ聴き惚れてしまいました

藤圭子は何を歌わせても超天才なんだけど、上の動画はその中でも格別に際だって、もう神がかっているとしか言いようがない

私は藤圭子のYouTube動画を、何百本も繰り返し繰り返し観ている(聴いている)が、上の動画はその中でも一番の「推し」です

見た目はふつうの主婦が近所のスーパーに買物に行くような服装で飾り気なし、寝起きのボサボサ頭みたいな感じ(まさに乱れ髪)

それが歌い始めると、歌の神が乗り移ったような憑依系(ひょういけい)の世界に入る

本人には気合いも気負いもなく淡々と歌ってるんだけど、聴いてる歌手にしきのあきらの表情に「完全に圧倒されてる感」が浮かんでる

たぶん「プロだから分かる本物のスゴさ」みたいなものを感じ取っているのかな

この歌は美空ひばりの持ち歌で、美空ひばりだって大変な歌唱力なんだけど、聞き比べると完全に食っちゃって比較にもならん感じ

歌手で現在は参議院議員の中条きよし(→)

「ボクの持ち歌をそんなにうまく歌われたら

 やってられないよ-」

と言った(プロ歌手としての敗北宣言)

歌手の村田英雄は「もうオレの歌を歌うな!」と怒ったとか(大人げない)

もう亡くなって10年、引退してから数十年で、知らない人も多いと思うけど、こんなスゴい歌唱力の人は空前絶後、今後も永久に現れないだろうなぁと思うよ

ありがたいことに、YouTubeに大量の動画がアップされてるので、いつでも藤圭子の世界にどっぷり浸かることが出来ます

自殺に至った彼女の心の闇は永久に闇のままかもしれないが、天才というのは常人には計り知れない別世界に住んでるし、けして住みよい世界ではなさそう

最近観たYouTube動画で、同じくらい「天才はスゴい!」と感じたのが下の動画(↓)です

もちろん、クイーンの持ち歌だけど、食っちゃってますねー

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藤圭子は主に演歌を歌っていたけど、本人が本当に好きだったのはビートルズなどの洋楽系で、いつもアメリカに住みたいと言っていた

実際に引退してからは、精神を病みながらも、日米を行ったり来たりして暮らしていました

  (T_T)

 

 

ブーフーウーとゴッドファーザー

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NHKに「おかあさんといっしょ」という子ども向け番組があって、これは数十年前から続く超長寿番組なんだけど、その最初のころに番組内で「ブーフーウー」という人形劇が演じられていました

なぜかメキシコが舞台で、そこに住む3匹の子ブタの物語

ブー(長男ブタ):ぶつぶつや 声:大山のぶ代

フー(次男ブタ):くたびれや 声:三浦勝恵

ウー(末っ子ブタ):がんばりや 声:黒柳徹子(→)

もともとは絵本だったのを、NHKが人形劇にしたようです

先日、映画「ゴッドファーザー」のパート1~3を通して観たんだけど、この中で初代ゴッドファーザーであるヴィトー・コルレオーネには3人の息子がいます

これが「ブーフーウー」の3匹の子ブタとキャラが一緒!

 

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長男ソニー・コルレオーネ(←)は、気が短くて怒りっぽく、いつもブツブツ文句を言っている

次男フレド・コルレオーネは、お人好しで少しアタマの弱い頼りない男で、いつもヘマばかりして周囲に迷惑をかけ、本人もコンプレックスのカタマリになっている

末っ子マイケル・コルレオーネは、大学出のインテリ秀才(昔は大学へ行くのはインテリ秀才だけだった)で、マフィア(イタリアヤクザ)を嫌っていた

長男ソニーはチンピラみたいな性格で、マフィアのボス(組長)になるような器ではなかったが、他にいないから多分こいつがボスの後を継ぐんだろうなと、本人も周囲も思っていた

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次男フレド(→)は、人がいいだけで、組織の上に立てるような人間ではない

末っ子マイケルは、大学を出た後、マフィアになることを嫌って海兵隊に入ったりしていた

初代ゴッドファーザー、ヴィトー・コルレオーネは、末っ子マイケルを気に入ってかわいがっていたが、マイケルがマフィア(ヤクザ)を嫌っているのを知っていたから、マイケルだけはマフィアにしたくないと考えていた

 

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それが運命のイタズラで、長男ソニーがファミリー(組)間の抗争であっけなく殺されてしまい、末っ子マイケルが二代目ゴッドファーザーになり(↑)、ドラマが展開していく

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初代ゴッドファーザー、ヴィトー・コルレオーネは、故郷イタリアのシシリー島(→)で、地元ヤクザに両親や兄を虐殺され、わずか9歳で天涯孤独の身となって新天地アメリカへ渡ってきたので、家族を大切にする思いが非常に強い

映画「ゴッドファーザー」は、ファミリー(ヤクザの組)の物語であると同時に、ファミリー(家族)の物語でもあり、ストーリーに重厚さを増している

(^_^;)

 

▲「ぼく自分で直してみるよ」って、若き日の黒柳徹子の声

 

夜が来る~♪

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この歌、サントリー・オールド(←)のCMソングで有名

洋楽なのかと思っていたら、純然たる日本人の作曲なんですよね

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寺内貫太郎こと小林亜星(→)作曲

役者としても有名ですが、作曲家としても大変な数の名曲を創っています

もちろん作曲家の方が本業

そしてこの「夜が来る」というシブい曲

この曲だけでも、小林亜星は天才だなぁと思う

ご自身でも歌っています(↓)

(^_^;)~♪

 

オールドのCMをもっと見る

 

一緒に寝るの

私は基本的にネコ派なんだけど

 こりゃカワイイね!

(^_^;)

 

この世界は人間が見ている夢?

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「自分が見ている世界は、実は水槽に浮かんだ脳が見ているなのではないか?」

との説は、巷でよく言われる思考実験の一つです。

このような考えを元に、実存主義やエントロピーの概念を解説したビデオを、科学系YouTubeチャンネルのKurzgesagtが公開しました。

 

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世界の実在や人間の認識に関する議論で必ず出て来る「水槽に浮かんだ脳」仮説

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日常とか常識を余り疑わないで生きている方々には奇妙な説に見えるのかもしれませんが、哲学好きには魅力的な仮説です

私も哲学好きなので、この仮説には余り違和感がありません

いやむしろ、かなり実感をともなった感覚(世界観)かもしれない

いま私の周囲に広がっている世界(宇宙)や、私の周囲にいる人たち、ビッグバンに始まると言われているすべての宇宙や地球や人類の歴史は、すべて私の脳が創り出した夢(幻想)なのではないか?

もし私が死んだら、世界(宇宙)も時間も実在性を失って消滅し、すべては無に帰する

このような仮説は、過去においても唯心論的な哲学や宗教で唱えられたりしていた訳ですが、いま科学の最先端の理論物理学者などでも、この仮説に魅力を感じる人が増えていて、一般の人たちの間にも共感が広がっているようです

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これとは少し違うけど、心理学者・岸田秀の「唯幻論」(ゆいげんろん)というのがあって、彼は世界はすべて幻想であると主張しています

岸田秀は高校生の頃から原書(ドイツ語)でフロイトに親しんで(のめりこんで)いたという、かなりの変人(天才肌)

彼の主著「ものぐさ精神分析」(←)は、「唯幻論」で脚色されたフロイト哲学(精神分析)の入門書で、非常に読みやすいオススメです

私は若い頃にこの本に出会い、余りの面白さにグイグイ引き込まれ、正続2冊計800頁余りを、一晩徹夜で読み明かしたことがあります

この本は要するに「この世はすべて幻想である」「人間は本能の壊れた動物である」と主張し、その立場から人間行動や世界の歴史を説明する

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例えば高校生が必死に勉強していて、

「あの大学に合格できたら、きっと

素晴らしい人生(毎日)になるだろう」

と考える

しかし実際に合格して憧れの大学に入学すると、うれしくて舞い上がるのは、せいぜい1か月くらい

やがて現実の人生(毎日)が期待したほどのものでなかったことに気付き、中には幻滅して五月病に陥る人も出てくる

そして大学卒業が近づくと、

「あの会社に採用されたら、きっと素晴らしい人生(毎日)になるだろう」

と考え、さらに

「あの人と結婚できたら・・・」

「課長になれたら・・・」「役員になれたら・・・」

「自分の家が持てたら・・・」

でもそれはみんな夢(幻想)に過ぎず、夢が実現すれば、やがて必ず幻滅する

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なんだか夢も希望も打ち砕くような悲観的な哲学ですが、これを完全に否定し切るのは難しい

俗に「悲観哲学」と言われているショウペンハウエルの考え方も、これに近いと言えそうです

もしかすると遺伝子(DNA、→)が、人間(個体)の行動力(繁殖力)を高めるために、人間の脳に「夢を持つ」という特殊な機能を持たせたのかもしれません

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岸田秀さん(←)は現在、1933年12月25日生まれの89歳

余り将来に夢を持たない方が、長生きできるのかもしれませんね

  (^_^;)

 

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世界のトイレ男女表示

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▲クラウド

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▲性転換しても遺伝子は変わらない

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▲オーディオマニア向け?

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▲男女両用

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▲これってトイレなのか?

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▲最近は男も座って使えという表示が増えたけど

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▲そのものズバリ

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▲カワイイ (^_^;)

 

乃木希典が殉死して111年

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今日は明治日本の軍人、乃木希典(のぎまれすけ)が、62歳で明治天皇に殉死(割腹)してちょうど111年です

日露戦争の旅順港攻略戦で203高地を攻撃し、日本海海戦の東郷平八郎と並ぶ英雄(軍神)とされています

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東京の六本木の近くに乃木坂(のぎざか、→)という場所がありますが、これは乃木希典の邸宅があった坂道にちなんでいます

乃木希典も東郷平八郎も「軍神」ですから、どちらも神社(乃木神社東郷神社)になっています

東京の神社の中では「オシャレな神社」として、人気の結婚式場になったりもしています

乃木希典の邸宅は今でも乃木坂に現存し、彼と彼の妻が殉死(割腹)した部屋も見ることが出来ます

しかしこの乃木希典、軍人としては正直すぎて愚将だったとする評価が長らく定着していました

日露戦争のあと乃木希典は学習院の院長になり、その「高潔な人格」のせいで教育者としての評価は高く、昭和天皇の教育にも深く関わった

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しかし、敵の意表を突く知略計略謀略が重要な戦場では、

高潔な人格(正直で何事も正面攻撃)は、馬鹿正直と同義語

で、そのために無駄な戦死者を大量に出した愚将と評価されていました

その原因が、作家・司馬遼太郎(→)の代表作「坂の上の雲で、有名な歴史小説です

NHKのドラマにもなったりしています

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この小説は日露戦争が背景になっており、203高地のトーチカに立てこもって機関銃を構えるロシア兵に対して、帝国陸軍は正面から肉弾攻撃を繰り返し、とんでもない人数の戦死者を出します

「乃木希典は軍人としては正直すぎて愚将だった」ために、無駄に大量の戦死者を出した

これが司馬遼太郎の乃木希典に対する評価で、歴史通をはじめ多くの日本人の間でも、長らくこの評価が定着していました

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生身の人間が盾も持たずに機関銃に向かって突撃するなどという、戦術的には何の意味も無い、ただ戦死者の山を築くだけの愚劣きわまりない底抜けに馬鹿げた戦闘方法

これと同じような愚劣な戦闘を、太平洋戦争末期の日本軍もバンザイ突撃(→)などで、圧倒的に優勢な米軍に向かって繰り返したとされています(どこまで史実なのか怪しいですが)

仮に史実だとしたら、戦場の異常心理に陥った頭の悪い司令官が、このような馬鹿げた戦闘命令を出したのだろうと私は思っていました

しかし最近(と言っても数年前だが)、史実はそうではなく、乃木希典は愚将ではなかったという本

桑原嶽「乃木希典と日露戦争の真実」

が出て、話題になっています

司馬遼太郎の「坂の上の雲」は歴史小説としては名著ですが、あくまでも小説(作り話)で、史実そのものではない

歴史小説と史実がゴッチャになるのは良くあることですが、優れた将軍を愚将とするのは、よくある間違いにしてもヒドすぎるかもしれません

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織田信長も、歴史ドラマなどでは気が短くてすぐに激怒する残酷な男というイメージがありますが、史実を見ると非常に思慮深く、部下に対しても気遣いや思いやりのある人物のようでもあります

この辺のイメージと史実のギャップを追求するというのは、歴史の本を読む楽しみの一つでもあります

「乃木希典と日露戦争の真実」、早く読んでみたいなぁ

(^_^;)

 

空音央(32)坂本龍一の息子

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▲坂本龍一の息子、映像作家の空音央(32)

 

 

3月に死去した音楽家、坂本龍一の「最後のコンサート」を記録したドキュメンタリー

「Ryuichi Sakamoto|Opus」

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がイタリアのベネチア国際映画祭で公式上映された。

ピアノに向かった坂本龍一のこん身の演奏をモノクロ映像で撮影。

息子でもある映像作家の空音央が監督した。

空音央は昨年初めごろ、がんで闘病中だった坂本龍一から

「十分にコンサートもできない体になっているので、

映画という形で何か残したい」

と提案されたという。

 

 

空 音央 そら・ねお

米国生まれ、日米育ち。

コネチカット州ウェズリアン大学で映画と哲学を専攻。

以降、ニューヨークと東京をベースにフリーランスの映像作家、アーティスト、そして翻訳家として活動。

短編映画、ドキュメンタリー、PV、ファッションビデオ、コンサートフィルムなどを監督。2017年には東京フィルメックス主催のTalents Tokyo 2017に映画監督として参加。

2015年に北海道平取町二風谷で現代に生きるアイヌ民族を撮ったドキュメンタリー『Ainu Neno An Ainu』をアーティストコレクティブLunch Bee Houseと共同制作。日本による植民地主義の歴史に苦しみながらも強く楽しく文化を守り続けているアイヌを追ったこのドキュメンタリー同プロジェクトのインスタレーション版が2017年に東京のイタリア文化会館で展示、2018年には東京G/P Galleryで展示される。2022年の恵比寿映像祭参加作品。

アーティストグループZakkubalanの一人として、写真と映画を交差するインスタレーションやビデオアート作品を制作。2017年にはワタリウム美術館で作品を展示、同年夏には石巻市で開催されているReborn-Art Festivalに参加し、短編映画とインスタレーションを制作。2019年にはSingapore Biennale、Dojima River Biennaleに参加する。

2020年、志賀直哉の短編小説をベースにした監督短編作品『The Chicken』がロカルノ国際映画祭で世界初上映したのち、ニューヨーク映画祭など、名だたる映画祭で上映される。業界紙Varietyやフランスの映画批評誌Cahiers Du Cinema等にピックアップされ、10月に発表されたFilmmaker Magazineでは25 New Faces of Independent Filmの一人として選ばれる。

2022年にはSundanceのScreenwritersとDirector’s Labに参加した。

詳細はここをクリック