80【ヒストリー】

読書「偶然からモノを見つけ出す能力」セレンディピティ

偶然からモノを見つけ出す能力 -「セレンディピティ」の活かし方 (角川oneテーマ21)_01

著者は三菱電機の海外プラント部門にいた人で、大学の講師もしている

セレンディピティとは何か?に関するエッセイ集、といった感じの本

発明や発見の背後に「偶然」が存在し、その偶然に出会ってその意味するところを察知した「察知力」を絡めて、セレンディピティを「偶察力」と和訳している

ルネサンスの頃の逸話から、セレンディピティという語が生まれ、発明発見やイノベーション、パラダイムシフトに大きな関連を持つと認識されてゆく歴史をたどっている

日常の生活や社会を維持してゆくには「常識」が大きな役割を果たしている

しかし、この常識が進歩の妨げになることも少なくない

そのとき、常識を打破するきっかけになるのが偶然であるので、偶然とは「神からの贈り物」であるとする

かつて空を飛ぶためには、「はばたかなければならない」というのが常識だった

しかし、鳥が羽根を動かさずに空を滑空しているのを偶然に目撃し、固定翼でも空を飛べるのではないかと察知し、固定翼飛行機の開発を考えた日本人がいた

このとき日本陸軍は頭が固くて(セレンディピティが乏しくて)開発費用を出し惜しみ、そのせいで固定翼飛行機の実用化では、ライト兄弟が世界初の椅子に座ることになった

セレンディピティの有無は、個人の運命だけでなく、国家の盛衰をも左右する

(^_^;)

 

読書 新・クトゥルフ神話完全ガイド

新・クトゥルフ神話完全ガイド (コスミックムック)_01

ラブクラフトが開拓したクトゥルフ神話の世界を大雑把に概観するためのガイドブック

特にイラストが素晴らしい

ラブクラフトは、1890年に生まれ、1937年に46歳で亡くなっているが、没後1世紀近くのクトゥルフ神話世界の展開もたどっている

特にクトゥルフ神話に参加したり関わったりした日本人の説明が楽しい

水木しげる、魔夜峰央、諸星大二郎など、私の大好きな漫画家さんたちも登場する

「冬彦さん」佐野史郎の、ラブクラフトへの傾倒ぶりは徹底している

(^_^;)

 

カーネル・サンダース

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アメリカ大統領選挙の決着がつかないので、ジョージアとか、ミシガンとか、接戦州の名前がニュースに登場しています

日本では、各州に日本独特のイメージがありますね

バーモント州と言えば「カレー」、アイダホ州なら「ポテト」

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そしてケンタッキー州なら「フライドチキン」

みんな食べ物由来です

創業者は、カーネル・サンダース(→)

KFC(ケンタッキー・フライド・チキン)のお店の前に立ってる白ひげのおじさん

この人、普通のチキン屋のおやじだったんですけど、60代の半ばに、独特の調理法ノウハウの提供と引き換えに、フライドチキン1羽につき5セント受け取るというフランチャイズ・チェーン契約を始め、これが大ヒットして現在のKFC帝国を築き上げました

KFCのお店は現在、世界に約2万店あります

新しいビジネスを始めるのに60代はけして遅くない、という例としてよく使われます

彼はチェーン店のチキンの調理法や味がキチンと維持されてるかどうかを確認するために世界中をまわり、日本にも何度も来ています

結局、1980年12月16日、90歳で亡くなります

来月で没後40年ですけど、KFCとあの人形がある限り、世界中の人々の記憶に残るでしょう

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KFCのお店で有名なのは、エジプトにある「スフィンクス前店」

上の写真のように、KFCでチキンを食べながら、ピラミッドやスフィンクスを眺めることが出来ます

むしろ「荒涼たる砂漠の中に屹立するピラミッド」をイメージしていた観光客は、実際のピラミッドが余りにも俗っぽい街中にあるのにビックリするという訳です

(^_^;)

 

▼スフィンクス側からもお店が見える(左下中央)

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▼拡大すると

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▼上から見ると

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読書 闇にささやく者

闇にささやく者 クトゥルフ神話の宇宙怪物 クラシックCOMIC_01

コズミックホラー(宇宙的恐怖)と呼ばれているラブクラフト作品群の中でも、特に宇宙をテーマとする色彩が強い作品

地球防衛軍こそ登場しませんが、宇宙人が地球を侵略するというストーリーで、SF小説の先駆けです

人間の脳だけを取り出して宇宙旅行をするという作中のアイデアは、1世紀前の作品としては斬新です

人類は半世紀前(1969)に月面上に降り立ちました

当時、次は火星だ太陽系外だとか騒いだけれども、その後に月以外の星に人類が行くことは無かったし、月にすら行かなくなった

過酷な宇宙環境と宇宙の広大さに対して、人間の肉体は余りにも脆くて弱く、寿命は短い

日本の小惑星探査機「はやぶさ」のように、高性能の観測機器を遠い宇宙に飛ばし、収集したデータや試料を回収するのが、地球周回以外の宇宙開発の主流になっている

脳だけ取り出す技術は現在医学でも無理だが、人間の感覚機能を代行する観測機器を宇宙に飛ばすというのは、それに近い方法と言えそうだ

さらに話は飛ぶが、人間が毎日のように睡眠中に見ているは、時空間を超越しているので、脳だけが宇宙旅行をしたり、タイムマシンに乗ったりしているようなものかもしれない

(^_^;)

 

読書 ニャルラトホテプ

ニャルラトホテプ★2011 這い寄るクトゥルフの狂気 クラシックCOMIC_01

「ニャルラトホテプ」とは、ラブクラフトによるクトゥルフ神話に登場する邪神

「ナイアルラトホテップ」など、表記にはいろいろブレがある

私がこの名に初めて出会ったのは、一時流行したファイル共有ソフト「ウィニー」の応用ソフトの名前だ

今は違法になったウィニーだが、当時は合法で、互いに手持ちのソフトやコンテンツを自由に交換できる便利なソフトとして一世を風靡した

ウィニー開発者の47氏(本名金子勇氏)は、「著作権法違反幇助」という罪名で逮捕されたが、のちに無罪が確定した

ウィニーは、自分がファイルを1つアップしたら、ネットからフィアルを1本ダウン出来るという、一種の相互扶助的な仕組みになっていた

ナイアルラトホテップという応用ソフトは、この1対1交換の原理を破るもので、自分は1本もアップせずに、何本でもウィニーネットからファイルをダウン出来るという非常に都合の良い代物で、これが普及すると誰もアップする人がいなくなり、ウィニーのファイル交換の世界が崩壊する

もちろん、クトゥルフ神話とは何の関係も無い

(^_^;)

 

読書 ダゴン

ダゴン クトゥルフ恐怖神話の源泉 クラシックCOMIC_01

ラブクラフトの初期作品

「無名都市」

「ダゴン」

「魔宴」

「神殿」

を収録している

狂える詩人アルハザードによる魔道書「ネクロノミコン」が登場します

現在のヨーロッパが世界の先進エリアの座を確実にしたのは18世紀の産業革命以降なので、それまではオリエント(エジプトやメソポタミア)の巨大帝国がヨーロッパ人にとっての恐怖の的、トラウマだった

それよりはるか昔に栄えた爬虫類的な生物の文明への恐怖が、一連の神話のテーマです

作品が書かれたのは今からほぼ1世紀前

当時の日本で発生した関東大震災(1923年)は、世界に大々的に伝えられ、文明崩壊事件として、ラブクラフトにも強い影響を与えたとされています

(^_^;)

 

読書 京都の旅

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「近頃の旅ガイドは、グルメ本みたいで詰まらない」と言う文豪・松本清張が、自ら旅ガイドを作った

京都の名所旧跡40か所を選び、友人の歴史学者・樋口清之の協力を得ているので、歴史的な背景説明が豊富だ

清張自身も古代史に造詣が深いので、古代史への言及も多い

第二次大戦で日本の大都市のほとんどが空襲で壊滅し、現在あるのは戦後の街であるのに対して、京都には平安時代から続く永い歴史が、現在の大都市の中に生きている

観光化された、俗化された、京都人は閉鎖的で意地悪だなどという京都批判は多いが、やはり京都の魅力は捨て難い

京都には何度も旅しているので主な名所は行き尽くした気分でいたが、この本を読んで京都は奥が深く、まだまだ楽しめそうだと感じた

幸か不幸か、今はコロナで外国人観光客が激減し、どこの名所も空いているという

京都の紅葉の季節は11月中旬から12月上旬と言われているので、何となく落ち着かない

(^_^;)

八千草薫さんの関西弁

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 八千草さんは大阪出身ですから

  不思議でも何でもないんですけど

 やっぱりちょっと不思議な感じ

  (^_^;)

 

立皇嗣宣明の儀

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 アメリカ大統領選挙で

  すっかりカスんでしまった

 秋篠宮殿下の立皇嗣宣明の儀

  最近は深酒が過ぎて依存症の危険も

 ((((;゚д゚))))

 

▼ロング・バージョン

 

文化功労者と天才

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 漫才界、いや芸能界で

  「天才」を選ぶとしたら

 間違いなく横山やすし!

  だと思いますねー

 (^_^;)

 

漫才師の西川きよし(74)が、文化功労者に選ばれた。

「文部科学省が『漫才師』と発表したため、

 そのように表記されましたが、“元”漫才師でしょう。

 そもそも漫才は2人以上でないと成立しない芸能ですからね」

とスポーツ紙芸能担当記者は指摘する。

お笑いタレントと報じる新聞もあり、そのほうがしっくりくる。

「西川きよしは会見で『漫才に誘ってくれた相方の横山やすしさんのおかげ』

 と感謝していました。文化功労者に選ばれたのは、西川きよしさんの実績で、

 漫才師として一世を風靡した後、参院議員を3期18年間務めたことが大きい」

と演芸評論家。

「西川きよしが選挙に出ると分かったとき、横山やすしは荒れていた。

 俺を見捨てるんか?』って。横山やすしは舞台に出る間際に酒を飲んで

 度胸づけをしたほど小心なところがありましたから」

51歳で命を散らした、無位無官の天才やっさんのことも、われわれは忘れない。